恋してた_3 [yuta_t]

Chapter108 （yuta_side) ページ15

【yuta side】






・・・今日は来れない日か









その事を思い出して
少しホッとしてる自分がいた









今日はこのまま終わりたかった









楽しい気分のまま終わらせたかった









Aに会って
もうすぐ会えなくなるとか
そんな事は考えたくなかったから









って・・・・







ずるいな・・・・俺









そうやって
Aとの距離が出来ていった








自分から距離を置いてる事に
言い訳ばかりして
気づかないふりをしながら・・・








会っていても
会えなくなる日を考えてしまう







Aは気をつかって
仕事の話をしなくなった







でもそれが逆に
Aがパリに行く事を意識させる








まっすぐな瞳で俺を好きだと
言ってくれるAに対して







心の中でこんなことを
思ってる自分が嫌で







心から応援できない
自分にも嫌気がさした








決してそれを隠せてた自信もないから
その見えない距離をAも
多分感じ取っていたと思うけど









でもAは何も言わなかった









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７月









あゆみ「もしもし？

裕ちゃんの連絡を待ってたら

きっと冬になっちゃうと思って(笑)」









きっかけはそんなはじまりの
電話だった









裕太「ごめんね

俺もバタバタしちゃって

あゆみも忙しいかなって・・・」









あゆみ「でも時間は

作るものでしょ(笑)？

どっかで時間取れない？」









裕太「んー・・・

じゃー木曜の夜とかは？」









あゆみ「木曜日ね・・・

うん、大丈夫！」









裕太「そっか

っつーか聞いといてなんだけど

多分１０時過ぎとかになると思うけど平気？」









あゆみ「ん、大丈夫だよ」









裕太「本当に？

次の日早いとかなら、、、」









あゆみ「本当に大丈夫だって(笑)」









裕太「そっか、わかった

じゃまた、連絡するわ」









その時は２人で会う事に
罪悪感はあまり感じてなかった









先月もみんなで会ったし
都合よく言えば”好きだった人”じゃなく
”同級生”に会うような感覚だった









でも、その言い訳が
通用しなくなったのは
あゆみとの約束の日









仕事の合間に確認したスマホ







A→裕太

おつかれさまー
今日も遅いかな？
実家から美味しいお肉をもらったので
今夜はすき焼きとかどうですかー？

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