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ひとつの覚悟 ページ4

私達はすぐに入院先に向かうことにした。
銃兎さんは帰ってもいいと言っていたが、私が助けた子だ。しかも何か境遇が似ている。

すぐに病室に向かう。そこには担当していた警察官がいて、銃兎さんは話をしている。私はその間病室に静かに眠るあおいちゃんを見つめていた。

『葵ちゃん…私…』と呟きかけた時、目がゆっくりとあいていく。「ここはどこなの?」と言っていたので「ここはヨコハマ中央病院の病室よ」と伝えると「さっき助けてくれたお姉ちゃんだ。」と静かに手を握る

そして、名前のプレートを見て初めてこの子のフルネームを知った。

西園寺…?確かこの名前どっかで聞いたことが…
そんなことを振り切り、青く輝く髪の毛を触る


『さらさらだね』

「えへへ、私おねえちゃんの髪の色すき。」

『そか、ありがと。私も葵ちゃんの髪の毛すき。』

「えへへ!あと、お姉ちゃんの名前は?」

『私はA。』

「そっか、A!ありがと♪」


そんな話をしていたら銃兎さんが話しかけてくる。
「こんな話しているときに申し訳ないのですが…」
どうやら両親の承諾がないと入院出来ないのだが、両親が行方不明なのだ。

そんな話をした頃だろう、顔が青ざめていったのだ。まるで怯えているような…。

警察官の人が「君の親はどこにいるかね?」と聞いていたが、かたくなに答えようとしないので困り果てていた。
私は昔の自分と結びつけてしまったのだ。
そして『私がこの子の保護者になります。』
そう言った。


目の前にいる眼鏡をかけた旦那は「アホか!!」とブチギレる始末。


「お前言ってること分かってんのか!?これ遊びじゃねぇんだぞ!半端な覚悟でそんなこと言えるほど甘くねぇんだよ!!!それに状況を考えろ!お前…」

『分かってるよ!だけどこの子が何らかの事情で身寄りがないとわかってる子をほっとけないよ!!それは銃兎だって知ってることでしょ!?』

「んなこと知らねぇよ!そもそも大学行きながらどうやって面倒みるんだよ!俺だって仕事があるんだぞ!?」


この時は警察官や周りの看護師が仲介してくれて喧嘩は収まった。
葵は一時的に私たちが面倒をみることになった。
しかしこの時から、何かが壊れていくような音がした。

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空炭 - 面白いです!頑張ってください! (2019年8月8日 11時) (レス) id: 5799ba3b34 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めぐみん | 作成日時:2019年6月10日 22時

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