第123話 ページ30
「謙也の言うてた人が、こんな可愛らしい嬢ちゃんとは思わへんやったわ」
『……謙也先輩、迷惑やって言うてましたよね？』
「正直ええようには言うてなかった。」
『そうですか…』
ある意味予想通りな答え、そうだろうと思っていたけど、いざ本当と聞かされると思いのほかショックを受ける。
謙也先輩は我慢してくれてたんだ。
罪悪感が後を絶たない。
「自分まだ謙也のこと…」
『…!！あ、諦めようとしとります！』
「まだ諦めてへんっちゅうことやろ？」
『う゛…、そんなことないわ！』
「わかりやすいお嬢ちゃんやな。……謙也は幸せ者や、お嬢ちゃんに思われて」
『そんなこという変わり者はアンタだけやで？』
「……アンタって止め。俺のことは侑士って呼んでな？」
『呼び捨てにはできへんよ。仮にも年上やし。』
「その割には、めっちゃタメ語やけどな」
『細かいことはええの。…せや侑士先輩って呼ばせてもらいますわ』
最初は嫌を連呼していた侑士先輩も、しぶしぶ納得してくれて。ほんの少し、気を許した私。
侑士先輩が時間の許す限り色んな場所へ連れて行ってくれた。どこも私の気に入った箇所ばかりだった。
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『土産も買ったし、うん完璧や!!!ホンマおおきに侑士先輩』
「満足してもらえたみたいで俺も嬉しいわ。まだまだ案内したりへんけど、もうええ時間やし、お嬢ちゃん帰したらんと危ないからな」
『危ない？』
「せや。東京には野獣がぎょうさん居るんやで？お嬢ちゃんが食われたらアカンやろ？」
『……東京はホンマおっそろしい』
「……ま、わかってもらえたらええ。宍戸の家でええんやろ？送ったるわ」
『あ、…すんません。』
ここは侑士先輩に甘えよう。ちゃんと家に帰れる自信ないし。
決して侑士先輩と少しでも一緒に居たいなんてこれっぽっちも思ってない。謙也先輩に似てるからドキドキしてたなんて……違う。
_____なんもないから。
「お嬢ちゃんを帰したないな…」
『何言うてるんですか？帰らな学校始まってまうし』
「…そ、そうやな…〜；はははっ(泣)」
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李音(プロフ) - ずっと全部見てます!!面白いんでこれからも更新頑張ってください!! (2015年1月1日 19時) (
レス) id: 9770b68e48 (このIDを非表示/違反報告)
Noel(プロフ) - 続編おめでとうございます！引き込まれるような素敵な小説で、いつも更新を楽しみにしています。多忙だとは思いますが、更新頑張ってください！応援しています。(*^^*) (2014年12月30日 23時) (レス) id: 0308899bd6 (このIDを非表示/違反報告)
万能包丁さん(プロフ) - Part1からみました〜！とても面白かったです！これからも頑張ってください！ (2014年12月30日 22時) (レス) id: 1063cf6a9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロージー | 作成日時：2014年12月30日 22時
