3-17 スペック ページ17
『いやはや我が姫の貞操の危機を感じて急いだら、こんな亜空間仕様になっちゃった。
脱出不可能の隔絶された空間で、生かすも殺すも千絵ちゃんの思いのまま。
圧死までのレベルも10段階。
さぁさぁ、我が姫ご命令を！みたいな。
どお？カッコよくね？！』
もしそこに尻尾があるなら、パタパタと犬の様に振っているのだろうと予想出来る声音だ。
重ねて言うなら、高い確率でチャラ男な人格だろう。
「早い話が拷問部屋なんだろ？
なんでそんな鬼畜なスペックなんだよ」
「(千絵、また元の口調に戻っているな。
いやむしろ悪化している様な…。
本人は全く気付いていない様だが)」
『んもー、ハイスペックって言ってよ！
こんなこと出来るのは俺だけだよ。
ちなみに重力は時間を操れるから、ここに入った時からほとんど時間は経過していませーん。
すげー、これってチート級じゃね？！
凄すぎて、ちょっと怖い』
「……返しの文字数が半端なくて、むしろそれが怖い。
イタチが会話に入ってこられないくらいに、まくってくるな」
『なになに、飴ちゃんくれんの？』
「褒めてないから！」
もう疲れたから取り敢えずここから出してくんない？と言うと"りょ！"となんとも軽い返事が返ってきて脱力する。
その子の中から抜け出してもイマイチ分からなかった。
ただ…。
「ちっさ！
なにそのギャップ。
もしかしてギャップ萌え狙ってんの」
亜空間とやらから抜け出すと、いっちゃんの隙間からその子の本体が見えた。
たぶんアオダイショウサイズ…最大級の、だけど。
『カッコかわいいってやつでしょ。
このサイズ感なら、寂しい夜に千絵ちゃんを慰めて…」
「「やめろ」」
イタチと声がかぶった。
その声の後に"俺がいる"と言ったイタチだが、千絵には綺麗にスルーされていた。
『千絵様！
こんな無礼なやつ、切り離して仕舞いましょう！
千絵様のお供に相応しくありません』
『さっちゃん先輩、冷たいなぁ。
新入りいじめは嫌われるよー？
仲良くしよーよ』
『むっきー？！』
「おぉどうした、さっちゃん。
昭和なリアクションでビックリだよ」
さっちゃんはその大きな体でのたうち回るが、さっちゃんの能力は私のサポートなので実害は全くなかった。
とは言え仲良くはしてほしい。
…自分のチカラ(能力)で仲良く、ってのもおかしな話ではあるんだけど。
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ユカ(プロフ) - 月夜 黒輝さん» ありがとうございます。亀ペースですが、頑張ります(^^) (2018年9月17日 18時) (
レス) id: ceb43f3a9d (このIDを非表示/違反報告)
月夜 黒輝 - 凄いです！面白かったのでこれからも頑張って下さい！(`･ ω･´)ゞﾋﾞｼｯ!! (2018年9月15日 12時) (レス) id: 9616d08dd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユカ | 作成日時：2017年7月27日 0時
