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Quatre-cent-vingt-trois[両親過去編] ページ38

jun Side


まだ、才波先輩も極星寮にいた時


「ちょっと才波先輩
貴方後輩に何してるんですか」

「お〜喜多見、お前帰ってたのか!」

「全く…
私の事より今はその子でしょうに」



大丈夫?と才波先輩のゲテモノで動けなくなっていた私に、手を伸ばしてくれる
高等部の女子制服を着た女の人



「す…すみません…!」

「いいのよ」



どうやら私よりは年上みたいだけど
才波先輩よりは下の学年なのかな?



そんな事を考えつつ見ていたからか



「私の顔に何かついてるかしら?」

「い…いえ!!
なんでもないです!」

「あぁ、初めましてだったわよね」



考えをくみ取ってくれて
ニコっと綺麗な笑顔と共に手を伸ばしてくれる




「私は喜多見彩(きたみ さえ)
才波先輩や堂島先輩たちの一つ下なの

私がいる間は才波先輩のゲテモノ試食からは守ってあげる」

「おーい、俺の味見役取んなよな」

「あら?、貴方もしかして結構な猛者?」

「ブンブンブン!」



言いづらいことを承知で首を振り続けていれば
喜多見先輩も理解してくれたのか



「ふふ…なら明日から私の近くにいるといいわ」

「え゛ー」

「はいっ!!」



初めて会った印象は
優しそうな先輩



ーーー



「そんな感じで初めて会ったのは寮生活が始まった時でね」

「へぇ…十傑じゃなかったのか?」

「うん
喜多見先輩は在学中からよく海外にいってて
お知り合いのレストランを手伝ってる人だったから

“十傑なんかになったら時間なくなるじゃない!!”

って言い張ってんだ」

「ある意味、コイツの母親って事か」

「そうかも、」



喜多見先輩の髪色を引き継いだ髪を撫でてあげると
少し身じろぎしたA君

思えば
お知り合いのレストランって言うのが
A君のお父さんの所だったのかな



でも



「本当にお世話になったんだ」



あの時も


ーーーーー


「潤!」

「あ…」

「才波先輩が…退学したって、本当?」

「…はい」



喜多見先輩が海外に出ている間に
才波先輩がいなくなって
少し落ち込んだ極星寮を見た喜多見先輩は



「何をお通夜みたいな雰囲気になっているの!!」



寮生全員に向けて、喝を入れた



「あの先輩が退学したからって料理から離れると思うのかしら?」

「でも…」

「悔しいけど、事実はもう変わらない、」


あの時は、喜多見先輩が寮生を引っ張ってたなぁ



「別に今生の別れと言うわけじゃないのだし
料理をしていたら、またいつか会える

もし、先輩が料理をしていなくとも
あのゲテモノ試食の仕返しをするために
世界のどこにいても探し出すわよ、私は」

Quatre-cent-vingt-quatre→←Quatre-cent-vingt-deux



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blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 「どーも!!、漸くオレの出番なんで、ちゃーんと食ってってくださいよ!」 (2021年4月28日 8時) (レス) id: cb665f2842 (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 続編おめでとうございます!これからワクワクして待ってます! (2021年4月26日 7時) (レス) id: 39613b56f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年4月26日 2時

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