25.そして終幕へ ページ26
『…よし、皆〜、もう大丈夫』
雫が呼ぶと、鏡の前に集まるレギュラー陣
赤也と丸井に至っては、半分泣きそうな顔で近づいてくる
赤「もう、終わりっスか!?」
丸「漸く帰れるんだな…!」
安心したように他のメンバーも笑う
『うん、後はこの鏡をくぐったら終わり。こうして見ると呆気ないものだね』
柳「貴重な体験を多くさせて貰った。帰ったら纏めねば…」
生「良かったです。皆無事で…」
仁「プリッ」
ジ「良かったぜ!」
幸村と真田は、雫の隣に来る
幸「これで、本当に終わりかい?」
『うん、どうしたの?』
真「あっさり過ぎて、少しだけ不安なのだ」
鏡の前に立つと、そう呟く真田
雫は軽く微笑んだ
『うん、君達はこれで終わりだよ』
そう言った瞬間
最後に残っていた幸村と真田の背中を押す雫
他のレギュラー陣も目を見開く
幸「雫!?」
『私はまだ、この場所でやらなきゃいけない事が残っているんだ。じゃあね〜』
真「ーっ駄目だ!一緒に帰ると、約束しただろう!!」
真田が手を伸ばすも
身体は鏡に飲み込まれて届かない
『ゴメンね、ここでお別れだ』
まるで、今生の別れの様な言い方に
赤也は咄嗟に前に出る
赤「そんな…そんな事言わないで下さいよ!!一緒に帰りましょ!!」
『…有難う、でも駄目なんだ』
丸「なんで!!…雫!」
『ここに居ないといけない理由を見つけちゃったから』
その言葉に、仁王は息を呑む
仁「…お前さん、まさかー」
『そろそろ限界かな、じゃ、バイバイ』
そう言って、最後にレギュラー陣が見たのは
優しくこちらに笑いかける雫の姿だったー
次、目が覚めると
学校に入る前の時間に戻っていたレギュラー陣
いつも通りの学校風景
ただ、1人だけその場には居ないまま
こうして、なし崩し的な感じで
立海大付属中の7つの怪談は解決したのだった
あれから1ヶ月
レギュラー陣だけがA 雫を覚えていた
正確には、他の生徒や先生からは
影の薄い生徒、としての認識しかなく
レギュラー陣もフッとした時に忘れてしまいそうな程
優しく、少なすぎる思い出だと感じた
あの日から、レギュラー陣の日課は
部長不在の怪奇現象研究部にて
皆で昼食を食べる事だった
こうしていれば、いつか
ソファで寝ている彼女に会えるかもしれないと思ったからだ
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じゃこ(プロフ) - なんで!!なんで!!こんな面白いんですか!!好きすぎます!!! (2019年12月15日 18時) (レス) id: beb0494169 (このIDを非表示/違反報告)
神羅課長(プロフ) - 最高ォォォォ!!!!ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!! (2019年12月14日 18時) (レス) id: 700bfcfee7 (このIDを非表示/違反報告)
歌音 - 更新頑張ってください!! (2019年11月19日 11時) (レス) id: 60755d8909 (このIDを非表示/違反報告)
周助愛し隊団長 - 更新ぷりーぶです!!面白い!! (2019年11月2日 21時) (レス) id: 6cd51c2a27 (このIDを非表示/違反報告)
天元の赤百合 - とっっても面白いので早く続きが読みたいです! (2019年10月23日 2時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カナタ | 作成日時:2019年2月12日 22時