【テニプリ】モブ少女の無敗記録【逆ハー】part2 (ページ25)

今日:9 hit、昨日:5 hit、合計:274,996 hit

その2 ページ25

黒いものー私怨が祓われた少年は

ただただ謎の存在の雫を睨みつけた

なぜ、どうして？

自分は幸せだったのに

必要とされていたのに！！

少年の考えが分かるのか

雫はゆっくりと首を横に振る

『…違うよ、君は呪い達に依り代にされただけ…君以外の誰かでも、相性が良ければその人になっていたさ』

「違う、僕は…選ばれた…違う！！」

ノイズの様な声を震わせ、叫ぶ

雫はそれを悲しそうに見つめる

『…違わないよ、誰かの特別になるのなんて…そう簡単なことじゃないのは、君にはよく分かって居るんじゃないのかい？』

「煩い、煩い、煩い！」

少年が、雫に殴り掛かろうとしてー

雫を庇うように現れた3人の影

花子さんと、首なし少年と、バスケ少年だった

『貴方達…！』

花「何ぼさっとしてるの！？やりなさい！」

首「俺らごとしちゃって大丈夫っす！」

バ「頼みます！」

少年を押さえつける3人に

雫は頷くと、呪文を唱え、円を描く

『ーっハッ！！』

力を込めた瞬間

少年は光に包まれて消えてゆく

それに合わせ、少年を抑えていた3人も
同じく浄化されようとしていた

花「やったわね…」

『…花子さん…』

花「何て顔してるの？…貴女には感謝してるわ。私達を解放してくれて…有難う」

後ろのレギュラー陣にも目を向ける

花「貴方達も…有難う。この子、守ってあげてね」

花子さんの言葉に、強く頷くレギュラー陣

花子さんの両脇にはバスケ少年と首なし少年が笑って頷いていた

元凶の少年だけが、なぜ、なぜ、と俯く

花子さんはそんな少年の足元へしゃがむ

花「いい加減諦めなさいな…私達も一緒に行ってあげるわよ」

「ーっ！！…」

その言葉に、少年は泣きそうな顔をして

漸く、初めて嬉しそうに笑った

そこで、レギュラー陣は分かった

彼が本当に欲しかったものはー

幸「…寂しかったんだね…」

そして、4人の怪奇は美しく姿を消した

何も無くなったはずの場所に

ポツンと浮かぶ大きな鏡

そう、これにて漸く

7つの怪談の解決へと辿り着いたのだったー