不良時々極甘【橙】【stxxx】 (ページ22)

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ジェルくんside

(イ「兄貴いイイ！！！！」

イズルを前に、数人部屋に飛んでくる。

(イ「姉貴が……誘拐されたっす……」

そう言われた瞬間全身の血の気が引いた音がした。

(ジ「…どこに」

(イ「えっと…」

喧嘩なんてどうだっていい。

あいつが嫌と言っても、助け出す。

(イ「分からないんすよ！！！！」

分からない……?

急いで落ちているスマホを取り、電源を付けようとする。

付かない。

…さっき怒りのままに床に叩きつけたからだ。

自分を恨みきれないほど恨む。

こんな俺を哀れんだのか1人が声をあげる。

(「あ、兄貴っ、ななもりさんくらいに聞いたらどうすか！」

なーくん…

(ジ「誰か携帯…」

(イ「どぞっす！！」

投げられたスマホをキャッチし、なーくんに電話をかける。

ｶﾞﾁｬ

(な「イズくん、どうしたの?」

(ジ「なーくんっ…Aがっ」

(な「ジェルくんっ!?どうしたの!?」

ー

(な「そうだったの!?!? どこにいるかも分からない……ひとまずさとみくんと一緒に来るから、いつでも行けるような状況にしといて！」

(ジ「分かった」

電話が切れた拍子に、イズルと他を連れて部屋を飛び出した。

(ジ「っ…」

待ってる時間すら、惜しい。

早く…助けて…謝りたい。

なにか自分で出来ること…

…最近ここ狙ってた他校…

七瀬高校とかか……?

あそこは…なーくんがとっくに潰してたし…

東雲は…さとみがいるし…

……ちょっと待てよ

ｸﾞｲｯ(セルフ)

(イ「あわっ…ど、ど、どうしたんすかっ、!?」

(ジ「なんでお前、誘拐されたこと知ってん」

(イ「へ、?あ、それは…」

その前にそれだよ…

誘拐されたことはどこからながれてきたん…

(イ「えっと…ミズキが…他校のやつから聞いたって…」

ミズキ…イズルの弟…

(ジ「他校の奴って誰や」

(イ「分からないっすよおおお」

(ジ「っ…」

困り果てた時、向こうからバイクが走ってくる。

(な「ジェルくん！！！」

(さ「ジェル」

(ジ「なーくん…さとみ…」

(な「どこの高校か分かった、?」

(ジ「全然」

(な「そっか…」

ｳﾞｰｳﾞｰ…(セルフ)

(ジ「、?」

(イ「誰すか…?」

スマホの画面を見てみると表示はミズキ。

急いで出ると弱ったミズキの声が聞こえてくる。

『兄貴……ごめんなさい…ｸﾞｯ…』

(イ「ミズキ!?」