なんでか羊が寄って来ます

まだ子供 ページ9

蘭堂さんに連れられてふかふかのソファーに腰掛ける

『……なんで拘束器具を外したんですか？もしかしたら殺すかも』

蘭「それはないと……思う……しまった、茶葉が切れている。矢張り子供だから珈琲ではなくジュースがいいか」

そう言われて私は意地をはる

『気遣い結構！それくらい飲めるわ』

ミルクと砂糖を大量に入れれば

蘭「ミルクも切れている……砂糖は何処だ？」

タイミングが悪すぎる

蘭「取り敢えずこれを飲むといい」

そう言われて真っ黒で珈琲特有の匂いが香る

勇気を出して一口飲むと

『……苦い』

蘭「矢張り砂糖が……あった」

そう云われて私は直ぐに砂糖を入れる

蘭「入れ過ぎでは……」

『……知ってます』

ミルクがない

でも、これだけ入れれば大丈夫だろう

そう思って飲むとまだまし

羊のアジトに帰ったらジュース飲もうっと

蘭「所で君は荒覇吐を本当に知らないのかい」

そう言われて頷く

『中也がそのあらはばき？を探してる事しか知らない』

蘭「何故探してるかは？」

『知らない』

そう云って考える

蘭「何故探していると思う？」

『……空白を埋めるため？』

蘭「空白？空白とは_____」

そう蘭堂さんが云った瞬間、先刻までいた部屋辺りから凄い音と振動が来た

中也だ

そう思って慌てて立ち上がる

だが、蘭堂さんは止めなかった

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