あの呑気な娘と、半目の娘に喧嘩を売ったら ダメ 絶対

家族について、 ページ14

チョロ松side


『はぁ〜そろそろ小遣いが、尽きる……』


ちょうど隣町の大きい本屋に問題集を買いにいったところだ



『少しでも良いところに就職したい』


最近そう思い始めるようになった

きっかけは、クラスの女の子達の登下校中に聞いた話。
あ、別にそーゆう趣味な訳じゃないからね
女子の話もたまーに暇なときは聞いたり、
ちょっと女子と喋ったら手汗がすごいとか、男子高校には普通だから、


で、そこのリーダー的女子によると、その子の姉がモデルにスカウトされたらしい
それをさも、自分がスカウトされた的に話女子にムカついて舌打ちした……のは、置いといて、


僕もあんまり気にしてなかった兄弟について、少し考えてみた


小6頭脳のスケベバカや、
痛いバカや、
Ｍ体質の怖いバカや、
普通に怖いバカや、
平気で兄弟を踏み台にするドライバカ

と、見事に自慢できるものがひとつもないバカ六つ子


こいつらまともな人生を送らないと、悟った僕は自分だけでもまともに生きようと決心した

幸い頭は中の上だし、今からなら必死に頑張れば良いところにつけると思っている
8年後バカ兄弟と、同じ人生を歩むとは思っても見なかったけど……

『あれ？要ちゃん？』

道路を挟んだ隣の歩道の、少し先を行く女子、ボサボサの髪に黒色のセーター白の短パンに、ブーツ。会うといつもあの服を着ている要ちゃん。
一回『服、持ってないの？』と、聴いたところ、顎パンチくらってから
『何個も持ってるだけだよ！』と、怒られたことがあるからけっこー印象に残ってる

要ちゃんらしき子は人気のない道をどんどん進んでいき、古い倉庫に入っていったのが見えた

なんか、ボロボロで壊れそうだし、要ちゃんじゃなかったら謝って帰ってくればいい、

いつもおせっかいをやいて、人を怒らせてきた僕の性格が 彼女を助けることを僕はまだ知らない

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