【ヒプマイ】オートマタ・イストリア -6章- ジャケットと俺と君

325話 しおり会議 ページ33

___とある日の昼頃。



MTCの3人は銃兎の運転の元、とある一軒家に向っていた
理鶯は無表情だが心なしかワクワクしている様に見え、左馬刻は昨晩までシノギをしていた為何回も欠伸をし、銃兎はこの後の事が無事に終わるのかと顔には出さないが危惧していた


そしてその一軒家に着きインターホンを鳴らす


ピンポンと音が鳴り直ぐに扉が開かれ家の主が3人を迎えた


｢やぁ皆、態々シンジュクまで来てもらって申し訳ないね｣

｢よぉ先生、別にいいっつーの｣


その主は神宮寺寂雷である
今日はしおりの試作が完成したので6人で確認をする日だ。因みにAはベースで魚釣り等をしいい子で待っている

寂雷が部屋に入るように促し そのままリビングに向かう。するとそこには一二三と独歩がソファに座っていた


｢おぉ！MTCじゃーん やっほー！｣

｢一二三！失礼だろ！

あぁ皆さん 今日は態々来て下さりありがとうございます｣

｢そんな固くならなくていいですよ観音坂さん。こちらこそ忙しい合間を縫ってしおりを作って下さりありがとうございます｣


4人もテーブルを囲ってソファに座ったところで独歩は立ち上がり しおりを取り出すと皆が見えるように真ん中のテーブルに置く

そのしおりには手描きで麻天狼とMTCのマークが描かれており、その上に 旅のしおり とタイトルが書かれていた
そしてちゃんとチーム名と名前を書く欄もあった


｢ほぉ、綺麗に描かれているな｣

｢しょうもねぇモンだったら文句を言ってやろうかと思ったが、細けぇ所まで描けてんじゃねぇか｣

｢へっへっへー、俺っちが描いたんだぜ？凄いっしょ！｣

｢えっと……表紙やページの所々のデザインは一二三が担当し、ページ構成や皆さんの係の振り分けは私が担当しました｣


自分も座ればいいのに独歩は立ったままで会社でプレゼンをするかの様に説明している
その様子に一二三はケラケラ笑っていた


｢ははっ！どっぽっぽ〜、気楽に言えばいいのになんで会社スタイルなの？うけるっ｣

｢そこまで染み付いてんだな、マジで社畜じゃねぇか｣

｢うっ……俺は休日すら普通に過ごせないんだ……。1秒たりとも会社の事を忘れられないなんて俺は今すぐにでも仕事に行った方がいいんじゃないか……？｣

｢独歩君、また悪い癖がでているよ。
仕事と同じ様に説明する事は何も悪い事じゃないよ。丁寧で分かりやすく素晴らしいと思いますよ｣

｢先生……っ｣

｢気を取り直して説明お願いしますね｣

｢はい！｣

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