197話 ミッションコンプリート ページ3
「先生?それは神宮寺寂雷の事か?」
「先生なら俺らを止められる筈だ。あの人何者か分からねぇがマジで強ぇから」
「ほぉ?左馬刻がそう言うなら興味が湧く。一度手合わせを願おうか」
「あの…理鶯…?彼はそういう事をしないと思いますが……」
「そうか。それは残念だ」
寂雷が強者と知り軍人の血が騒いだ理鶯だが、銃兎に指摘され分かりやすいくらいに肩を落とす。クレイジーな軍人にやれやれと銃兎は咳払いをした後話を纏める
「では神宮寺さんに同行をお願いをしますか」
「それならば観音坂と伊弉冉も誘うのはどうだろうか?」
「多い方が俺らを止められるか……。いいんじゃねぇの?Aが喜ぶと思うし。先生には俺が頼んでみるわ」
「お願いします。私はAの要望を聞きつつ、良い旅館がないか探してみます」
こうして無事Aの願いを叶えられ自分達も納得のいく案が出た。
「なら善は急げってな」と左馬刻はスマホを取り出し寂雷へ電話をかける。夜遅い時間だったが、何回かコール音がした後《もしもし》と繋がった
「あぁ先生か?こんな時間に悪ぃな」
《珍しいね、左馬刻君からの電話なんて》
「ちょっと頼みてぇ事があってな」
《頼み事?何かな?》
「まだ日にちは決まってねぇんだが、今度温泉旅館に泊まろうかって話が出てよ、先生達も来て欲しいんだわ」
《温泉旅館?何故私達も?》
「あー…その、あれだ……Aが一緒に風呂に入りてぇって言ってよ……」
どう説明しようかと頬を掻きながら言葉に窮していると、スマホからクスリと笑う声が聞こえた
《大体の事は察したよ。君も男の子だね》
これだけで察した事に驚きつつも決まりが悪くなり、隠す様に「うっせぇ!」と声を上げるが寂雷は動じずまたクスリと笑った
《揶揄うつもりじゃなかったんだ。ごめんね》
「チッ……。んで、先生どうすンだ?」
《折角の君からの誘いだから喜んで行かせてもらうよ》
「悪ぃな先生、助かるわ」
《でも私も独歩君も休みが取りにくい仕事ではあるから、中々日にちが合わせられないと思うんだけど……》
「あぁ全然問題ねぇよ。いつになってもいいから合う日が分かったら連絡寄越してくれや」
《分かった。なるべく早くに連絡するよ》
「んじゃ宜しく頼むわ」と通話を切れば3人は顔を見合わせ、ミッションコンプリートと言わんばかりに静かにグッと親指を立てた。
───男達の顔は無表情を保とうとしているが、喜色が滲み出てる程に緩んでいた
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刹那(プロフ) - 尊いさん» 尊いさん読んでくださりありがとうございます!!良かったと言って下さり凄く嬉しいです!次の章は全力制作中なのでもう暫くお待ちください!! (2021年4月25日 22時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
尊い - めっちゃ良かったです!!続き楽しみに待ってます! (2021年4月25日 22時) (レス) id: 8a111ea7de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年3月30日 12時