211話 殺傷能力高めです!! ページ17
「では貴殿らが来たので罠を仕掛けてくるとしよう」
そう言うと理鶯さんは立ち上がりトラバサミ含め大量の罠を手にし森の中に消えていく。その中にトゲトゲの網とかナイフとか物騒な物が見えたけど、私達は触れないようにした
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数分が経つと手ぶらになった理鶯さんが帰ってきた。そんなに時間が経ってない筈なのにもう設置し終わったらしい
「A、ここから離れる時はこれを見て出るといい。罠を仕掛けた所に印をつけた」
そう言ってポケットから理鶯さんお手製のマップを私に渡す。受け取って見ると場所だけでなく、どんな罠かどうしたら起動するのかも事細かに書かれていた
紐に引っかかるとナイフが飛んできて標的を刺すって書かれてるのは見なかったことにしよう
『成程、すっごく分かりやすいです!』
「もし何者かが掛かった場合、罠から解放せず直ぐに連絡をして欲しい。それが有栖川でもだ」
『分かりました!』
「流石の私でもここが殺人現場になったら揉み消せませんよ……」
「大丈夫だ、有栖川なら死にはしないだろう」
銃兎さんはやれやれと片手で額を押さえ溜息を吐いている横で、私はビシッと理鶯さん敬礼する
「では小官らは行くとしよう。A、昼食の食材調達は1人で出来るな?」
『はい!狩りや山菜採り何でもござれです!!』
「いつの間にかAさんが野生化していた……」
また銃兎さんは溜息をついたが理鶯さんは「ならば安心だ」と頭を撫でてくれた。気持ち良さに目を閉じ撫でられていたら、不意に頭を感触が無くなり代わりに「む?」と声が聞こえた
チラッと目を開けると、理鶯さんは頂いたペンダントの花を掬い上げパチクリ瞬きながら見ていた
『あ、これ銃兎さんから頂きました!』
「この形はカランコエだな」
『流石理鶯さん!見ただけで分かるんですね!』
「Aさんに似合うでしょう?」
「あぁ似合ってる。カランコエを選ぶとは……成程、銃兎らしい」
銃兎さんらしいとは何が?
首を傾げても何でもないと濁され「では行ってくる」と2人は私に背を向ける。そして念を押された
「何かあっても1人で解決しようとするな、必ず連絡をして欲しい」
『はい!絶対に連絡します!2人ともお気を付けてです!!』
イケブクロへ向かう2人に手を大きく振り見送ると、片手を軽く上げヒラヒラと振り返してくれた。2人はあっという間に木々に飲み込まれる様に見えなくなり、風が草木を揺らす音しか聞こえなくなった
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刹那(プロフ) - 尊いさん» 尊いさん読んでくださりありがとうございます!!良かったと言って下さり凄く嬉しいです!次の章は全力制作中なのでもう暫くお待ちください!! (2021年4月25日 22時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
尊い - めっちゃ良かったです!!続き楽しみに待ってます! (2021年4月25日 22時) (レス) id: 8a111ea7de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年3月30日 12時