190話 ラベンダードリンク ページ45
クソが……折角Aと2人でゆっくり出来るって思ってたのに何様俺様左馬刻様の我儘のせいで台無しだ……
送って貰ってる身のくせに暖房つけろとか厚かましすぎるだろ。Aの爪の垢を煎じて胃の中に直接ぶち込んでやろうかクソヤクザ
「銃兎ぉ寒ィ温度上げろ」
「遠慮って言葉辞書で調べて来い」
ルームミラー越しの偉そうにどっしり座り込んでるクソ野郎を睨むと、遠慮という言葉を完全に捨てた蹴りが、運転中の俺を襲う。クソ野郎の危険極まりない行動に腸が煮えくり返る
「事故ったらどうすんだドマヌケが!!」
「俺様が風邪ひいたらどうすんだよ!!」
「んな薄いアロハ着てたら風邪ひくに決まってんだろ!!コートでも買ってこい!」
「アロハは俺様のアイデンティティだコートなんざ着るかボケェ!!」
「どうでもいいアイデンティティ捨てちまえッ!!」
「寒いのなら小官特製のラベンダードリンクを飲むといい。今回は生姜もいれてみた。温まるぞ?」
言い合いをしていると左馬刻の隣で座ってた理鶯が、何処からか魔改造されたおぞましいドリンクを取り出し左馬刻に差し出した
「あ……いや……き、気持ちだけ受け取っとく…」
「遠慮しなくていいぞ?ほら飲むといい」
「大丈夫だ!銃兎と言い合いしたら温まってきたわ!」
先程の威勢はどこいったのか、目を泳がせ狼狽えだした。その滑稽な姿に腹を抱えて笑いたいが、また機嫌を悪くされると面倒なのでトドメを刺しに行こう
「今車が故障しててこれ以上暖房の温度が上がらないので予防として飲んだ方がいいかもしれませんね?震えてますよ?左馬刻」
「あぁ!?別に震えてな――」
「それはいけない痩せ我慢をせず早く飲むといい」
「あ…くそ……後で覚えとけよクソ警官……」
笑顔で勧めたら後ろでバカがギャーギャー騒ぎ始めたが、再びドリンクを目の前に出されると腹を決めたのか俺を睨みながら受け取った
ハッ、ざまぁみろと嘲笑ってやった
左馬刻は男らしく勢いよくドリンクを一気飲みすると「グハッ」と哀れな断末魔を上げ気を失った
理鶯は「疲れて寝てしまったようだ」と呑気な事を言ってるので「凄くはしゃいでましたからね」と適当に同意しておいた
これで平和に運転出来る。理鶯に感謝しないとな
「銃兎、貴殿も飲むといい。明日イケブクロに行くのだ。風邪をひいてしまっては大変だ」
「いえ理鶯私はこの通り平気なのでお気にならさず……」
前言撤回。今度は命の危険が迫ってきた
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刹那(プロフ) - 戦国娘さん» 戦国娘さん読んでいただきありがとうございます!題名に惹かれたなんて嬉しい言葉感激です!頑張って考えた甲斐があります!!次の章は全力制作中なので50話が溜まり次第更新します!! (2021年3月17日 8時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
戦国娘(プロフ) - 題名に惹かれて全話読破しました!もう次の更新が楽しみすぎますo(><;)(;><)o次話の更新楽しみしてます(*^^*) (2021年3月17日 0時) (レス) id: 008b2d0f5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年3月2日 12時