537話 撮影秘話……? ページ46
目の前には歳の割には餓鬼みてぇにはしゃぎまくってる男女2人がいる。そしてそれに必死に追いつこうとしている1人のリーマン兼ホストの幼なじみ
キャーキャーと耳障りではない――寧ろ心地いい騒がしさが耳に触れる。そのBGMを聞きながら俺様はカメラを構えつつ、その光景を楽しんだ
昔合歓達ともあーやって楽しんでたっけな……。一郎に簓に空却、そして合歓。あン時は目の前のアイツらみてぇに騒いで――――
……あぁダメだ。昔を懐かしく思ってもアイツの顔を思い出すだけで憎悪が勝っちまう。俺にはンな綺麗な事出来ねぇか……
「左馬刻?どうした?」
中々シャッターを切らない俺を怪訝に思ったのか銃兎が声をかけてきた
「いや何でもねぇ。ちょっと昔の事考えてただけだ」
「そうか……」
俺様の中を見透かす様に目を細め返事をすると、目線を前に向けた。深くは聞かれなかったが、ダボの事考えてたってバレてんだろうな
止めだ止めだ。ンな事で俺様の気分が害されちまったら勿体ねぇ。目の前の光景に集中しろ
雑念を払う様に頭を激しく左右に振り「よっし」と気合いを入れカメラを再び構える
『あ、イチローさんの方が火力高いですね!』
「さっすが独歩ちん!でもでも俺っちの二郎も負けてないもんね!!」
「あ、あんまり違い分からんのだが……」
「あぁ゛!!?何でクソダボの名前を呼んでんだアイツ!!」
不意に俺の鼓膜を刺激する雑音。一気に頭に血が登り3人の所へ乗り込んでやると地面を蹴ったが、理鶯と先生に両腕を掴まれ叶わなかった
「離せテメェら!」
「落ち着け左馬刻。彼女の言うイチローは恐らく貴殿の知る一郎とは別人だ」
「そうですよ左馬刻君。彼らはキングギドラごっこをしてるので、その名前で呼んでいるんです」
「はぁ?」
真剣な先生の口から幼稚くせぇ言葉が出てくる。途切れ途切れにしか俺様は聞こえなかったが、アイツらいい歳してごっこ遊びしてんのか?
つーか――
「何で選りに選ってあのクソブクロ兄弟の名前なんだよ」
「それは監督の気まぐれですよ。撮影をしやすくする為に1、2、3、と分けて首に指示をしていたんですから」
「妙に詳しいですね……神宮寺先生……」
「ふふっ、これでも学生時代に興味を抱き見ていましたから」
クソどうでもいい裏話を聞いたが、まぁダボと関係ねぇなら仕方ねぇ。ムカつくが乗り込むのは止めた
「喰らえどっぽ!ブレストファイヤー!」
「お前一々古いんだよっ!!」
538話 混沌――カオス、ですかね→←536話 3つ首のドラゴンです!!
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刹那(プロフ) - にゃんこさん» 嬉しいお言葉……っ。ありがとうございます!! (2021年9月28日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - これからも応援しています。 (2021年9月27日 23時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさんいつもコメントありがとうございます!!楽しみにして頂き嬉しいです!!(*´ω`*) (2021年9月27日 23時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - おめでとうございます。スッゴク楽しみにしていました。 (2021年9月27日 22時) (レス) id: 37a2cce778 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - おたくちゃんさん» おたくちゃんいつもコメントありがとうございます!!私解釈のMTCは気に入る人物には甘々なんですが、それを尊いと言って下さり嬉しいです( ◜ω◝ ) (2021年9月25日 9時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那 | 作成日時:2021年9月22日 22時