【ヒプマイ】オートマタ・イストリア -序章- (ページ39)

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37話お人好しページ39

｢心配だァ？｣

｢あぁ、裏の奴らは流石にキレていたが一般市民は全員だ｣

｢んだよ理鶯と同じかよ……｣

｢小官がどうした？｣

｢お人好しって事だよ｣

｢お人好し……か。それなら小官よりもAの方がお人好しだ｣

｢ハッそうかよ｣

最初の目的地である倉庫が見えてくると銃兎はライトを消し静かにエンジンを切る

｢着きましたよ奴らのアジト｣

｢明かりがついているな……｣

｢バレてねぇと思って寛いでいやがるな。今から地獄を見せてやンよ｣

3人は車から降り扉まで忍び足で近付く。そしてマイクを構え勢いよく扉を蹴り開ける

中にはこれから地獄を味わう哀れな男達が呑気に寛いでいた
だが、大きな音で此方を向きMTCの3人だと気づくと慌てながらもマイクを構えた

｢な！？何でここが！？｣

｢おー俺のシマで好き勝手しやがってよォ。覚悟できてんだろうなァッ！｣

｢ま、まさかアイツ女を仕留めるのをしくじりやがったな！！｣

とある男の言葉で理鶯の目付きがより鋭いものとなった

｢貴殿らがあの殺し屋を雇ったのか……｣

｢おやおやこの軍人を怒らせましたねぇ……｣

ニィッと悪魔のような嘲笑を浮かべる銃兎に怯む男達だが、完全には臆せずマイクを起動し3人に攻撃する

｢───ッッ！！！はぁはぁ……どうだ……｣

｢あぁ？ンだよ雑魚すぎンじゃねぇか｣

｢大した事ない｣

｢まぁ分かりきったことですがね｣

大勢の攻撃なのにも関わらず3人は攻撃を喰らうどころか、何事も無かったかの様に立っていた
屈さず何回も攻撃するが結果は変わらずただ自分達の体力を消耗するだけだった

｢俺様のシマで好き勝手しやがるわ、舎弟は掟を破ってヤクに手ぇ出しやがるわどいつもこいつ舐めやがって……。おい、お前らは手ぇ出すンじゃねぇぞ
──俺が全部潰す｣

｢……不承不承だが了解した｣

｢ハマの王様がご立腹ですか、相手方はご愁傷様ですね｣

左馬刻はマイクを起動する
アスファルトを砕きそこから青白い炎が吹き出すとドクロのスピーカーが現れた
目の前の絶望に逃げ出す者、立ち尽くす者、足がもつれ尻餅をつく者が出てくるが、それらを見逃す筈もなく暴力的なリリックを放つ

・

｢全員気を失わせるなんて……こっちの手間も考えろよ……｣

｢ハッ、雑魚過ぎンのが悪ぃ｣

｢左馬刻まだ行く所が残っている体力を残しておけ｣

｢こんなの余裕だわ行くぞテメェら｣

3人はまた車に乗り込む。MTCの夜はまだ始まったばかり