シ ョ ー ケ ー ス 越 し【 うらたぬき 】

sweet15.着せ替え人形〈side.夢主〉 ページ15

｢うーん、こっちかなー？でもこっちの色も似合うなぁ…｣

｢あ、あの玲乃先輩…｣

｢ほらじっとしてて！｣

｢は、はいぃ…｣


どうしてこうなったぁ…


お店は休み、渉くんも用事、ということで完全なるオフの今日、玲乃先輩に誘われたはずだったんだけど…

遡ること数時間前…



.



｢でさ、『渉くん』とはどうなのー？最近は｣

｢えっ、えーと、いや特には…｣


私がそう答えると、パンケーキにぷす、とフォークを突き刺しながら、不機嫌そうにこちらを見る玲乃先輩。

今日は玲乃先輩がパンケーキの美味しいお店に誘ってくれて、楽しくお茶してた…んだけど。

やっぱり話題は必然と渉くんになってしまうわけで。

うう…あ、そういえば週末は…


｢あ、そういえば週末にちょっとお誘い｢は？！早く言ってよ！！｣


玲乃先輩が興奮気味に身を乗り出してきた衝撃で、今にも溢れそうにゆらゆらと揺れるカップの中の紅茶。


｢れ、玲乃先輩…｣

｢ちょっと、そうならそうと早く言ってよー｣


すると、いきなり残りの紅茶をぐいっと飲み干し、ほら行くよ、と言わんばかりに立ち上がった玲乃先輩。


｢え？あのちょっと…｣

｢なーにやってんの！行こ！｣

｢え、どこに…｣

｢決まってるじゃん！服とか色々見に行くの！｣


だってせっかくオフで会えるんだから、可愛くしなきゃでしょ？と悪戯っぽく笑った玲乃先輩に、私はされるがままついていくだけだった。



.



…というのがことのあらまし。


ちょっと強引な気もするけど、こういうとこすごく面倒見いいから玲乃先輩ってみんなに好かれるんだろうな。尊敬。


…じゃなくて。


玲乃先輩に次々に洋服を渡されて、もうまるで着せ替え人形状態。


｢じゃ、次はこれね！｣

｢はひぃ…｣



.



…というのが約一時間近く続き、やっと決まった洋服とアクセサリー。

玲乃先輩が選んでくれた服はすごく可愛くて、やっぱセンスあるなあと思う。

というか、いっぱい買いすぎな気も…まあ、新しい服欲しかったしちょうどいいと思おう。うん。


(…この服を着ていったら、渉くんはどんな反応するかな)


驚くかな、可愛いって褒めてくれるかな。

そんな思いがぐるぐると頭の中を回って。



いつのまにか赤くなっていた顔も、玲乃先輩がニヤニヤとこちらを見ていたのも気づかないくらい。


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両国近づいてきましたね…！台風も心配ですがとても楽しみです！行かれる方は体調など気をつけてくださいね(´・ω・｀)

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