機械じかけのメイドさん【na】 (ページ5)

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5話ページ5

『……といった感じです』

kn「うん、報告ありがとう。まさか俺等が作ったご飯以外食べてなかったとは……」

任務初日がひとまず完了し、きんとき様に今回のことを連絡している。どうやら毎日するらしい。
なかむ様が「同じ部屋にずっといればいいじゃん！」と言っていたが、それだと私が寝る時間がなくなってしまうので、きんとき様が「毎日メンテナンスが必要」とのことで睡眠時間は4時間もらえた。6時間ほど時間があるが、残りはご飯やお風呂、自主練や定期連絡などで消費されている。

kn「まあ、教えてる通り普通のメイドの仕事、あと護衛をしてもらえればそれでいいから。もしかしたら外交でロボットだと思ってるから毒味はされるかもだけど、毒耐性あるって聞いてるからがんばって。解毒剤は渡しておくから」

『かしこまりました』

kn「あ、それとなんだけど明日………」

＿＿そして翌日。

『ご主人様。朝でございます』

na「ッ…ってAか。ごめん気配がなくてびっくりしちゃった。ロボットだから気配がなくて当然だよね〜」

いや、潜入任務のために気配を消すのが癖になってるからです。なんて絶対言ってはいけない。

na「ふぁ〜…、でもちゃんと起きれてよかった…最近寝坊してばっかでさ…」

『左様でございますか。着替えはこちらに用意してあります。では、お食事の方を作りに行きますので、少々お待ちください』

na「ん、ありがとう〜」

ちなみにごはん作りは完全に私の仕事の一つになった。
新しく追加された業務だけど、別に料理下手じゃないしなんとかやっていけそうだ…

『・・・』

にしても、やはり一人で廊下を歩いたり調理場を借りたりすると視線がすごい。
調理場の許可はきんとき様が料理人たちに伝えてくれたようだし、なかむ様の専属メイドになったことも知れ渡っている。

「なんでなかむ様はあんな鉄仮面な人を選んだのかしら」ﾎﾞｿｯ

「しかも新入りって噂よ」ﾎﾞｿｯ

だからこそ、こういう陰口や噂話が飛び交うのは仕方がないこと。
正直任務に失敗して死ぬ方が私は怖いので。

だがしかし、今日はちょっと不安である。
きっと事前に教えてもらってなかったら、少しだけ苦笑いしそうになっていたかもしれない。
だって今日は＿＿＿

na「で、これが俺の専属になった機械人形メイドのA！きんとき達が作ってくれたんだ！」

幹部様方に私をなかむ様が紹介する日なのだから。