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二十五 ページ30

貴方視点


貴「へぇ、いい部屋だな」


和室か・・・
落ち着くなぁ







しばらく万斉とまた子と晋助で話していたが、万斉とまた子は途中で部下に呼ばれ、行ってしまった



高「・・・」

貴「・・・」



話題が無い・・・


だが居心地がいいな



高「・・・なぁ」

貴「ん?」



高「・・・抱き締めて・・・いいか?」


遠慮気味に聞いてきた

なんか可愛いな


貴「フフッ、いいぞ」

高「・・・」ギュー

貴「・・・」ナデナデ





貴「懐かしいな、前もお前が辛くなった時にこうやって抱き着いてきたよな。こんなに大きくなかったがな」ナデナデ

高「・・・」

貴「僕が居ない時に辛い事はあったか?苦しい事はあったか?」

高「・・・あぁ」


返事をした声は震えていて今にも消えそうだった


貴「・・・そうか。僕はもう居なくならないから安心しろ」ギューッ



高「・・・ッ・・・ああッ・・・俺の前から・・・居なくならないでくれ・・・」



貴「大丈夫だ。僕がお前達を守るからな」ナデナデ

高「・・・ありがとう」


しばらく晋助は僕を抱き締めていた



高「すまなかった」

貴「いや、久しぶりに晋助を抱き締められたから満足だ」


母性本能とやらが働いたのか?


高「ッ////・・・はぁ」

貴「な、何でため息ついたんだ?」

高「どうせお前は母性本能が働いたのかとか考えてんだろ」

貴「おお!よく分かったな!」

高「・・・いつか絶てぇ振り向かせる」ボソッ

貴「?誰をだ?」

高「地獄耳かよ・・・何でもねぇ」

貴「え?」

高「お前は本当に変わんねぇな」

貴「へ?」


高(鈍感はまだ実在してやがるな)



こいつ絶対失礼なこと考えたな


高「・・・ん」スッ

貴「・・・布?」

高「テメェの短刀だ」

貴「!!ああ」


布を取って鞘から抜いて見ると、傷や刃こぼれひとつなく手入れがしっかりされていた

鞘も漆がキラキラとしていて磨かれていて、目立った傷がなかった


貴「・・・大事にしてくれていたんだな」

高「まぁな」

貴「ありがとう」

高「・・・おう」



コンコン


万「晋助」

高「万斉か。入れ」


ガチャ


万「また子はまだかかりそうでござる。晋助を呼んでいたでござるよ」

高「そうか、行ってくる」

万「拙者はAを案内してくるでござる」

高「分かった」



ガチャ


万「こっちでござる」

貴「ああ」

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作者名:夜桜 | 作成日時:2018年11月25日 23時

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