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ーーーランキング戦4日目ーーー
大石VS越前
試合は終盤にかかっているようで、二人とも疲れが見えている。
大「ふっ、!」
井「いいコースだ」
大石はボールをコートの端に打ち返した。
桜「追いついた!」
水「リターンが低い!ネットだ」
越前のボールはぎりぎりネットに当たり、コートに入った。それを大石は打ち返す。
高く上がったボールに越前はジャンプをして、ラケットを伸ばし打ち返そうとしている。
そう誰もが思ったが、打ち返さずにそのまま着地した。
「アウト」
「ゲームアンドマッチ、越前。6ー3」
井「インかアウトか空中で咄嗟に判断して、わざとスルーさせたのか。恐れ入ったよ」
芝「リョーマくんやる〜レギュラー入り決定!」
堀「ひゃーー気持ち〜こう暑いとバテちゃうよな〜」
越前の試合が終わり、水道で顔を洗っている堀と越前。その近くに水野と加藤、竜崎もいる。
水「堀尾くんは何もしてないじゃん」
加「それよりリョーマくん、Dブロック一位通過だね!」
水「なんたって、全勝だもんね!」
越「…………」
堀「残りはあと三人かー」
その後桃城の試合を見るため、越前達はコートに戻った。
越前達がコートに戻った後、日直で遅くなっていたAもコートに向かっていた。
堀「桃ちゃん先輩レギュラー落ちじゃん!」
そんな声が聞こえて急いでコートに行ってみるA。
不「地区予選、都大会と続いたこの二ヶ月間。ただ敵側のデータを収集して、僕達をサポートしてただけじゃないってこと」
コートを見てみると、乾の姿しかなく、今の話を聞いて、桃城が負けたということを悟ったA。
『桃城くん負けたのか……ってそれより』
Aはゆっくり歩き、目的の人物の目の前で止まった。
『越前くん、勝った?負けた?』
いつのもスマイルで越前にそう聞くと、越前は少し自慢げに「全勝っスよ」と言った。
『そっか、そっかーまぁ予想はしてたけど……』
Aは少し考える素振りを見せた後、またニコッと笑った。
『じゃあ、この前の話はなしって事で』
そう言うと、越前は「ふーん」と興味なさげに返した。
越「ねぇ、俺が勝ったらお願いの内容教えてくれるんじゃないんスか?」
『あ、なになに?気になっちゃった?』
ふふっ、と怪しげに笑うと、弧を描くように口角を上げ、人差し指を当てた
『ナイショ』
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作者名:ミズチー | 作成日時:2019年8月21日 14時