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「よこーさぁぁぁん」
食事がお開きとなり、席を立って店を出ようとしたら背後から情けない感じのみつの声がした。
「あ?」
声につられるように振り返るとグッタリとみつの肩に寄りかかる太輔の姿があった。
「ちょっと!コレ運んで!」
はぁ?みつが運べばいいだろ?
と、言いたいのをぐっと堪えて歩み寄って2人に近づく。
「藤ヶ谷重ぇ…よろしく!」
半分意識が無さそうな藤ヶ谷を放置してそそくさと靴を履いて座敷だった個室から姿を消すみつ
「あっ!おいっ!」
支えをなくしてグラっと太輔の体が傾くから慌ててその体を支える。
「あっぶね…太輔、ほらしっかりして?」
なんとか立ち上がらせようとしても芯がなくなった人形みたいにクタッとしてて拉致があかない。
「仕方ないな…」
まだ残ってたスタッフに太輔の履いていた靴を持ってきてもらうように頼んでその体を抱き上げる。
何度も抱き上げたその体は気のせいか記憶の中のそれより少し軽くなった気がした。
宿泊先のホテルの関係者入り口に横付けされた車から降りる時も全然意識が戻らない太輔を抱き上げて同行してくれるスタッフとともに太輔の部屋へと向かった。
「あとは俺がやりますから…」
そう言ってベッドに太輔を寝かせて一息ついたところで自分たちと同じように疲れているであろうスタッフを帰した。
「なぁ…そんなに強く無いのになんでそんなになるまで飲んだんだよ…」
静かな寝息を立てて小さく丸まって眠る太輔に声を掛ける。
もちろんそれには返事は無くて、ベッドから離れてソファーに座ってとりあえず太輔が目を覚ますまではここに居るしかないと覚悟を決めた。
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緒直(プロフ) - 完結お疲れ様でした!と、おめでとうございます。短編の時から大好きな作品で毎回更新を楽しみにしておりました!すれ違い続ける2人の感情に涙する事もありましたが最後には笑顔で幸せそうな彼らになって私も幸せな気持ちです!素敵なお話をありがとうございました♪ (2016年9月13日 0時) (レス) id: 8f38dfd30e (このIDを非表示/違反報告)
みつる(プロフ) - 完結おめでとうございますvお疲れ様でしたvvタイトルが示す通りの距離、隔たり…すごく切なくかなり太輔さんに感情移入して読んでた作品です♪渉さんの所へちゃんと思いが届いて身の心も包まれて良かったねv太ちゃん♪凄く素敵なお話ありがとうございました♪ (2016年9月13日 0時) (レス) id: 14851cd1e7 (このIDを非表示/違反報告)
北斗(プロフ) - すみません。こちらにもフォロー申請は来ていたのですが、まだフォロー許可待ちになっています。もう一度ご確認いただいてよろしいですか? (2016年9月12日 17時) (レス) id: b35bb13645 (このIDを非表示/違反報告)
you☆彡(プロフ) - 北斗さん» 今承認させて頂きましたのでご確認くださいませm(_ _)m (2016年9月12日 16時) (レス) id: d9bdb00312 (このIDを非表示/違反報告)
北斗(プロフ) - フォロリクしたのが外れていたみたいで、再び申請させていただきました! (2016年9月12日 15時) (レス) id: b35bb13645 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:you | 作成日時:2015年9月6日 16時