初めての買い物 ページ5
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時は過ぎて日曜日。過ぎたといっても土曜日の出来事を割愛しただけだが、どうせ家事と読書とゲームしかやってなかったからこの説明だけで充分だ。
予定では午前10時に駅前集合になっていたが、早く支度が済んでしまったので15分前に着いてしまった。待つのは苦手じゃないので構わないが、やけにそわそわしてしまう。5分前くらいになり、見知った顔が遠くから走ってくるのが見えた。村木さんだ。
「Aちゃーん！お待たせー！！」
「おはよう、村木さん」
「おはよう！ごめんね、待った？」
「私が早く着いただけだから大丈夫。そろそろ電車が来るから行こう」
笑顔で頷く村木さんと並んで切符売り場へと向かう。思ってたとおり私服可愛いな、女子って感じ。お互い電車には慣れており、大きな問題もなく東京へ辿り着いた。
今日の天気は快晴で、先日の雨が嘘のように青空が広がっていた。駅にも多くの通行人がおり、お店が並ぶエリアは明るく賑わっていた。
「まず何処行く？」
「駅の中にもいろいろお店があるみたいだし、まずはそっち回ろっか！」
「了解」
「Aちゃん、これ可愛くない？」
「いいね、似合ってる」
「ありがとう！あ、これも捨てがたいなぁ…」
「……どう？」
「ん〜、さっきの方がAちゃんぽいかも」
「青いやつ？」
「うん！こっちも可愛いと思うけど、Aちゃんは大人っぽい服の方が似合うと思う！」
「クレープ美味しい〜」
「…村木さんのやつ、甘ったるそう」
「そう？美味しいよ？」
「(見てるだけで胸焼けが…)」
「Aちゃんのも美味しそうだね。なんてやつ？」
「キャラメルプリン」
「Aちゃんのも中々ヘビーだよ！」
同世代の女の子と買い物に行った事がなかったので正直緊張していたが、村木さんはそんな緊張を吹っ飛ばすくらいのペースと明るさで次々店内を制覇していった。服屋、靴屋、クレープ屋…中学生なので買う物をしっかり見定めないとお小遣いが足りなくなるので、所々キープしながら買い物を進めていった。
村木さんと知り合わなかったら、自分がこんな風に友達と何かする事もなかっただろう。入学当初は友達が出来なくても仕方ないくらいの気持ちだった。全てが初めてで、新鮮で、目新しい体験だ。
クレープのごみをゴミ箱に捨て、次は村木さんが行きたがっていた小物屋へと向かう。よっぽど楽しみなのか、彼女は私の手を引き、意気揚々とお店へ向かうのだった。
(手を引かれるのなんて)
(何年振りか)
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かるぴん(プロフ) - とっても面白くて一気に読みました。続きが気になりすぎて仕方ないです！お時間のあるときに更新してくださると嬉しいです。お体に気をつけてください。 (2021年2月22日 5時) (
レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
otohsun08050054(プロフ) - とっても面白かったです。続きが気になります。更新頑張って下さいね。 (2020年7月28日 10時) (レス) id: 736f999e12 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続きはまだですか？ (2020年2月13日 5時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
渡邊(プロフ) - 美空さん» コメントありがとうございます！夢主の事気に入っていただけて嬉しいです(´ｰ｀*)今後も楽しんでいただければ幸いです！ (2018年4月25日 7時) (レス) id: 2443de6131 (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 続編おめでとうございます！更新楽しみにしてます！夢主の性格好きです(^-^) (2018年4月24日 22時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渡邊 | 作成日時：2018年2月6日 22時
