【ワールドトリガー】ボーダーに入隊したくなかった系。

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「米屋さんが、そういう事言うの珍しいですね」


「と思うじゃん？山田は近界民からトリガーなしに走って逃げたんだろ？」





「なら、トリガー使ったらすばしっこいはずだから戦うの楽しそーじゃん？」と笑顔で言ってる。本当にぶれないな！？
つまりあれだろ？戦いたいだけってことだろ？？？素直だな！！！

足が速いって確かに言われたけど、至って平均だからね？あの時は火事場の馬鹿力だからね？？？

親が平々凡々な身体に産んでくれたんだ。だから、ボーダーに入るはずがない！！！

キリッとしてたら奈良坂さんに一歩引かれた。もう心が破片しか残ってない。

顔を両手で覆っていると自動ドアが反応した。





「待たせたな」


「こ、こんにちは」





鬼怒田さんが来たからと言って三輪隊は出ていかない。プライバシーはないんか。

すぐに終わるって言ってたから、外まで送ってくれるつもりだからだとは思うけどさ。

見られてるとちょっと緊張するなーと準備を待ってたらなんか嫌な予感のする計測器が出てきた。今すぐ帰らせてくれ。





「念の為にトリオン量を測る」


「(やだやだやだやだやだ)」





声で言おうとしたら絶対大声出るから、必死に顔を振る。そりゃあもう千切れるくらいに。

え、ねぇ、この拒否が見えないんですか！？待って待って測るのだけはやめようよ。電池の無駄だよ！！！あー！！！測り始めてる！！！ねぇ！！！まだ間に合う「こりゃあ、驚いたな」私も測るのやめてくれない行動に驚いてるよ！！！

鬼怒田さん、娘さんぐらいの歳の子には優しいとちゃうんか……？

米屋さんが嬉しそうに計測器の数字を見てる。だから、プライバシーはないんか？？？





「ふむ……君、ボーダーに入隊しないかね」


「いやぁ……めちゃくちゃ入隊したいんですけど、親がだめだーって言ってるので無理ですかね」





100%嘘でできてるこの返答。
入隊したいなんて1ミリも思ってないし、両親にはテレビに嵐山隊が映った時「ボーダー入隊したくなったらしていいよー」と軽く言われた。絶対入隊しないよ！！！ってキレた。

こう言えば無理強いしてこないでしょ。そうだよね？？？

鬼怒田さんが「そうか…………」って言ってる！！！勝った！！！これは完全勝利だ！！！




「わかった。こちらで親御さんを説得しよう」




完全敗北した。泣きそう。

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