【ワールドトリガー】ボーダーに入隊したくなかった系。

3. ページ3

お気に入りのハンカチが沈没した。つらい。
友達は謝ってくれたので許した。普通に良い子なんです。

話の続きを聞こうとしたら昼休みが終わったから結局、私の記憶力の無さを嘆かれただけだった。

放課後、日が傾いている時間帯。
先生の怒声を聞きながら廊下を走って外に向かう。絶対に確かめなければならないことがある。

校舎を出て学校名を見たら安心した。
ここは三門市だけど、高校はボーダー本部から少し遠い。家もボーダー本部近くなので遠い。
つまり、この高校には重要人物はいない。

それで良い。
私はこの世界で重要な人と関わりたくない。
未来は何がきっかけで変わるかわからないから。

………迅さんみたいな事考えてる。やば、ちょっと楽しい。いや流石に楽しいは失礼か。

なんて一人でツッコんで帰ってたら、肩を叩かれた。





「山田Aだな?」


「…………………………………い、いいえ?」





後ろの人物を見て、一気にテンションが谷底に落ちた。

絞り出した声で一応否定する。
私に声かけてくる人選がヤバいよ。





「(よりによって三輪さんかよ！！！)」





ちょ、そんなに睨まないでください。美人の睨みは私の心に優しくない。
それにしても、本当に顔が良いな。生三輪さんめっちゃカッコいい。うん。

………現実逃避に無理が出てきた。三輪さん眉間のシワが深くなった。
誰か助けてくださいッ!!!





「お、秀次。もう見つけたのか?はえーな」


「い、いや、あの人違い………」


「あぁ。こいつで間違いないだろ」





人の話を聞いてくれ!！！頼むから！！！こっちはこれからの人生関わるんだよ！！！

後、サラッと米屋さん出てくるのやめて！？心臓もたないから！！！せめて一言来るよって言ってくれ三輪さんッ！！！

4.→←2.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す