【ワールドトリガー】ボーダーに入隊したくなかった系。

16. ページ16

迅さんは「そっかー」と穏やかに言う。

………え、これってマズい？実力派エリートに言っちゃ駄目なの言っちゃった？？？え？帰りたい。

迅さんの一挙手一投足に反応しちゃうお年頃なの。私の心臓に優しくしてほしい。





「うーん。おれ的に君にはこのまますくすくと育ってほしいけど」





「………まぁ、Aちゃんの思うままにやってみてよ」と意味深に言う迅さん。いや何だその間。気になって仕方がないよその間。

というか、嫌嫌でもボーダー入れって言われた気がするの私だけかな？？？私だけだろうな！！！
　
情緒がごちゃごちゃのままこれから過ごせという宿題もらった。ゴミ箱に捨てたい。





「はい、忘れ物」


「あ、ありがとうございます」





迅さんがノートと筆記用具を返してくれた。

あ、指先ちょっと触れた。爆発しそう。いや、「触れちゃった」じゃないから。こちとらそんな軽くないからな？？？迅さんに触れさせてもらっただからな？？？
………ヤバい。だいぶアレな人間になってる。

用もなくなったからさっさと帰ろうと腰をあげたら、待ったがかかった。帰らせてください。





「良い子のAちゃんに迅さんからプレゼントをあげよう」


「いや、大丈夫です」





本当にご遠慮したい。プレゼントって未来について教えてくれるんだろうけれどもね？それで責任重大なこと知ったらご飯が喉通らなくなるから！！！私、チキンって名高いから！！！

嫌だ嫌だと拒否しても引き下がらない迅さん。
なんでやねん。

数分くらい攻防して私が折れた。大人げないぞ！！！そういう所も良いけど！！！





「…………じゃあ、教えてください」


「明日は本部に来たほうが良いよ」


「………………………………………………そうなんですね」





「あれ！？反応薄いなぁ」と驚いてるということはこの反応が一番確率が薄かったのかもしれない。いや、そんなことはどうでもいいよ。

マジで？？？明日は思いっきり学校終わったらまっすぐ帰る予定だったのに……？そりゃないぜベイベー。

17.→←15.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す