【ワールドトリガー】ボーダーに入隊したくなかった系。

13. ページ13

ドッドッドッと心臓が今度こそ物理的に口から出そうなほど走った。

外に出た後、足が小鹿レベルでガクガクしてて、端っこで丸まって休んでたらドアが開いた。

………………めっちゃ見られてない？？？
私の自意識過剰なら良いんだけどさ。なんなら自意識過剰であってほしいんだけどさ。確かにこんなところで丸まってんなよって思うかもしれないけどさ。

今度は誰なんだと思っても顔はあげない。山田は学んだ。褒めてほしいくらいに学んだ。褒めて。





「…………………………」


「(いや、長い。長い長い！！！え、何？ただただ怖いんだが？？？)」





他人をそんなに見るなよ！？足が小鹿の人の気持ち考えた？？？めっちゃつらい。

冷や汗しか出ない状態でじっとしてたら、結局その人はどこかへ行った。冷やかししに来たんか？やめて？私のハートまだ修復途中だから。まだ破片だから。





「(今の内に帰ろ……)」





よっこらせと立ったら足がまだ笑ってた。こんなんでボーダー隊員出来るのだろうか。私は無理だと思う。





・





家が見えてきた時に思い出す。思い出したくなかった。

ヤバい荷物全部置いてきた。何してんだ？？？
ノートと筆記用具入れてたバッグだけあるんだけども。そりゃ軽く感じるよ！！！

また明日行くの？？？半日でこのダメージなのに？？？まだ夕方だよ？？？

………………明日は学校だし、行くのは来週の休みでもいいんじゃないと山田は思うのですが。
というかそうじゃないとやってらんねぇよ！！！

休みが憂鬱になることが確定しかける時、電話が鳴る。

で、出たくねぇー！！！
しかし、どれだけ無視しても鳴り続ける音楽。

一種のホラーかよ。わかったよ、出ればいいんだろ！？流石に周りの人の目がつらい！！！まだ外にいるから山田！！！

14.→←12.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す