Episode140 ページ41
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「いいとこだったのに、どういうつもりなの？」
元親友は不満そうに呟いた。白熱していた太刀川さんとの戦闘を遮られて、私に怒っているのだろうか。
「あんたたち何者、目的は何。戦争してる訳でも無いのに何で私たちに戦闘をしかけてきたの」
もともと私たちボーダーは交渉でトリガー技術を得るために遠征に来た。行く予定だった国も戦争中ではなく平和に終わりそうだったのに、こいつらが急に襲いかかってきたのだ。何者かすらわからないため、敵の意図などもっと分からなかった。奈那個人が私個人を襲ってきたならまだ分かるが、他にも人型がいるし、遠征艇の方に向かう別のチームも、トリオン兵の群れの加勢も用意されてある。何のためにここまで？
「簡単じゃない、あんたら玄界の兵士のトリオンを持ち帰るためよ」
「は、何でそんなこと」
理由が単純すぎたのである。私たちのトリオンが欲しいから襲ったなんていう、何の捻りもない理由。まさに、日々私達の世界にやってくるトリオン兵と何ら変わりない理由だ。でもなぜ、『別の世界から来た私たちのトリオン』が欲しいのか。こちらの世界に元から住んでいる他の人間ではいけなかったのか。トリオンが欲しいだけなら、適当に周辺の国を襲えば良いのに。
「私たちの組織は国を持たない。移動しながら強いトリオン能力を持つ人間を襲ってトリオンを奪う」
無差別に、人間を襲う組織。そんな場所に元親友は所属しているのか、そこでずっと生きてきたというのか。そもそも組織って何？ボーダーも国ではなく組織だけれど、近界にも国単位以外での団体が存在するというのか？それは奈那が所属するこの組織だけなのか、はたまたこの組織もいくつもあるうちの一つに過ぎないのか。訊けば訊くほど、想像すれば想像するほど、私の知っている赤橋奈那が遠ざかって行った。
「だからなんでそんなことを」
「トリオン能力が高い人間からトリオンを奪い、強力なトリガーやトリオン兵を作るため」
「何のために」
「近界ネイバーフッドで一番強い国を作るため」
「は……？」
「その為には強いトリオン能力を持つ人間の犠牲が必要なのよ、特に玄界のトリガー技術者は盗む価値があるし、トリオン能力に恵まれてるやつも多いわ。残念だけど大人しく犠牲になりなさい」
奈那は冗談でも何でもなく、本気だった。こちらの世界で、一番強い国を作る……？こちらにはたくさんの国があって、その中には黒トリガーを所有している国もあって、その中で一番強い国を作ろうと言うのか、こいつの属する組織は。まだ国も持っていない段階で。
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亜桜(プロフ) - 緋色さん» ありがとうございます(；▽；)更新頑張ります！ (2019年1月21日 19時) (
レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
緋色 - 続きが気になりすぎる！！！面白すぎてヤバイです！！更新頑張ってください！応援してます！！！！ (2019年1月20日 21時) (レス) id: 076cc2dab4 (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - twice MOMO，loveさん» 長編にも関わらず全て読んでいただけて本当に嬉しいです(；ω；) できる限り定期的に更新していきたいと思います！ (2018年12月11日 11時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
twice MOMO,love - とても面白いですっ！ いっきにすべてのお話し読みおわってしまいましたッ！ これからも頑張ってください！( v^-゜)♪更新お待ちしています！ 長文ひつれいしました (2018年12月10日 17時) (レス) id: cfa0ae033f (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - アヤカさん» ありがとうございます！！( ；∀；)がんばります！！ (2018年11月25日 12時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜桜 | 作成日時：2018年10月8日 12時
