Judge myself２……(赤) (ページ28)

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生活安全課.２８…side you ページ28

「……つまり、SATの隊員ごと公用車が襲われて、総理が、拉致され、あの歌舞伎町に幽閉されてしまったと……？」

ようやく警視長の声が出るも、SAT部隊長はいいえ、とかぶりを振った。

「大変、申し上げづらいのですが……襲われたことに代わりはなく……その、SAT第一小隊制圧一班のメンバーの誰かが、総理を拉致したのだと、考えざるを得ない状況です」

「なぁにぃ………」

「ご覧いただきます……おい、例の場面……」

消え入りそうな声で彼が命ずると、その机にいた者が機器を操作する。

モニターに、黒塗りのセダンが映し出される。やがて公用車の運転席が開き、そこからまず一人降りてくる。続いて、後部座席から強引に総理が降ろされ、続く人物に私は驚く。

うそ、でしょ…………

カメラ位置が遠く、厳密には人物を特定できるような代物ではないが、私は直感で分かっていた。見覚えのあるあのスーツ姿

「最初に出てきたのが制圧一班の三上巡査です。行動から照らし合わせて、おそらく彼の犯行によるものと思われます。そしてなぜか重岡大毅巡査部長が同行しております。無線での問いかけには応じず、携帯電話も通じません」

重岡さん………

どうしてまたあなただけそんな危険な目に…………

目の前の信じられない現実に、私のからだは震えずにはいられなかった。