ヒューマン型モンスター エメル ページ5
驚くことに彼はニンゲンだった。帽子に潰されてなおアッチコッチに跳ねる黒髪と、雪のような人肌がその証拠だ。少年は手を差し出して言った。
「オレはエメル。人間みたいだけど、モンスターだぜ。ヘヘッ不思議だろ?怖がんなくて平気さ。オレ、ニンゲンとか、どーでもいいから。」
そっとエメルの手を取るとムニュッとした得体のしれない感触があった。バッと手を引くとエメルは可笑しそうに笑った。
「手にスクイーズ仕掛けておいたんだ。お約束のギャグだよ。え?サンズにもうやられたって?おっと、先を越されたな。」
サンズとエメルは顔を見合わせてニヤッと笑みを深めた。
「ところで兄弟？パピルスが来るぜ。」
エメルの言葉を受けてサンズがこちらに指示を出す。
「あのちょうどいい形のランプに隠れてくれ。」
隠れきるのと同時にエメルがきた方角からノッポのスケルトンがやってきた。
「よう、パピルス。」
二人が口を揃えた。
「よう。ではぬぁぁぃッ
パズルを調整しておくようにと八日前に言いつけたのに､､､
いまだに 何も せず!勝手に持ち場を離れてフラフラと、、、！エメルも!見張りの仕事ほったらかしてこんなところで何してるの!」
「お、私はちゃんと持ち場に向かってたんだぜ?けど、ここにサンズがいたんで、ちょっと骨休みしてたんだ。」
エメルは両手を肩のあたりで広げて言った。
パピルスの視線を受けたサンズは笑みを崩さずに言った。
「そこのランプを見てる。いいランプだろ?お前も見ろよ。」
ビクッと体が竦んだ。バレたらどうしよう。パピルスはニンゲンハンターだと言ったサンズの顔がよぎる。
裏切られた!?
「そんな、暇は、ぬぁぁぁぃ!!ニンゲンがここを通ったらどうする!!ニンゲンの襲来に備えるのだあッ」
そんなにニンゲンを警戒しているのか、、、。そっと息を呑んで気配を殺す。
「そして！必ず!このパピルス様が、ニンゲンを捕まえてやるのだ!そうすればこの偉大なるパピルス様の望みは全て叶う。」
の、望みって一体、、、?
「人気者になって！尊敬されて!ついに憧れのロイヤルガードになって！そしてみんなに お友達になって って言われちゃったりして？
毎日ラブラブ光線を浴びまくるのだ!!」
ああ、うん。頑張ってね。
「それじゃあ、そこのランプに相談してみるのがいいかもな。」
エメルが視線と親指をこちらに向ける。
待て、やめろ。気付かれたらどうするんだ。
続く
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れもん - おぉ…久しぶりに見たけれどめっちゃ進んでる…良いんじゃないかな？頑張れよ〜！！ (2023年4月29日 21時) (
レス) @page22 id: 2e0a4c58c5 (このIDを非表示/違反報告)
奏 和歌(プロフ) - もちろんですともさ！ (2022年9月23日 22時) (レス) id: 21b519c0d9 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - 和歌ー、改めて見たよー、これからが期待ですな( ・∇・) 僕のオリキャラの氷ちゃん達をよろしくね〜 (2022年9月18日 20時) (レス) id: 4d12249e4c (このIDを非表示/違反報告)
奏 和歌(プロフ) - コメントありがとうございます。読んでもらえて嬉しいです。貴方の作品でおすすめをぜひ教えてください。 (2022年7月11日 21時) (レス) id: 21b519c0d9 (このIDを非表示/違反報告)
カカオ - ぜひ私の小説も読んで下さい。 (2022年7月11日 20時) (レス) @page6 id: a12c18bd9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 和歌 | 作成日時：2022年7月7日 19時
