番外編.毒舌の公認(後編) ページ18
No side
次の瞬間、ドォン、音が鳴り響く。
Aが土方の胸ぐらを掴み、一瞬で壁へと叩きつけたのである。
「おいてめェ、今なにしやがった…?」
Aからはきいたことのないドスの効いた声と、口調。真選組隊士はもちろんのこと、あの沖田総悟すらも驚いていた。
「A…?いや、その、悪かっ」
土方が全てを言い終わる前に、壁へとねじ込まれる頭。その様子を見た誰もが驚愕した。
続いて、Aは沖田を見る。そして、沖田が行動をするよりも早く彼に近づき、首を掴みあげる。
不気味な笑みとともに、発せられる言葉。
「悪ィのは食ってたアイツだが、手を出したてめェも同罪だよなァ?」
そしてそのまま投げ飛ばし、土方の横へと突き刺さった。食堂中が凍りつく。次は自分なのではないか、と。今の彼女ならやりかねない。逃げようとするも、動かない体。
そのとき、一人の者が動き出した。その者は彼女の前に行き、強く肩を揺さぶる。
周りの隊士達は、そんなもので正気に戻るはずがない、と考えていた。しかし、その予想に反して、彼女の纏っていた負の雰囲気が消えたのである。
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「…終兄さん?」
強い揺れを感じ、意識を取り戻す。目の前には、少し焦った顔の終兄さんが。
ふと、周りを見渡すと、半壊した食堂、怯えた顔の隊士、そして、壁に突き刺さる副長と沖田さん。
いや、全く状況が読めない。
すると、終兄さんが紙へとなにかを書き込む。
『一旦、部屋へ戻ろう。』
よく分からないが、ここは一度終兄さんに従おう。
そして、彼に連れられるがまま部屋へと戻った。
後に、斉藤終によって一連の流れを説明されたAは、土方と沖田に渾身の土下座をしたのであった。
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今回の話は、以前書くといっていた霧生の毒舌がみんなに知れ渡る話です。作者の想像以上の毒舌になってしまいましたが、これも霧生の良さ、ということで…笑
ちなみに、霧生は終兄さんを近藤さんと同じくらい信頼していて、一番懐いています。
もし、肩を揺すったのが山崎とかだったとしたら……山崎は2人と同じ末路を辿っていたと思います。
最後になりますが、2000hit越え&お気に入り登録19人、ありがとうございます。
これからも精進して参りますので、よろしくお願い致します。
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愛梨沙(プロフ) - 面白いです。更新楽しみにしてます。頑張ってください (2019年12月23日 1時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
飽(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!Twitterにもこちらにも感想を下さるなんて…!!更新頑張ります! (2019年8月16日 20時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - Twitterでのとあるふぉです!飽さんの小説最高でした、、神威かっこいい、、!!応援してます!これからも頑張ってください! (2019年8月16日 18時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
飽(プロフ) - ツナを食す夢猫さん» ありがとう…!!しっかりなんて…(∩_∩) 本当に適当に読んでくれて構わないからね! (2019年8月16日 16時) (レス) id: a32114e1fa (このIDを非表示/違反報告)
ツナを食す夢猫(プロフ) - 飽さんこんにちは()飽ちゃんの文をしっかり読むことは少ないから小説を読めるのが凄く嬉しいです!更新頑張ってね!! (2019年8月16日 9時) (レス) id: fb2e15c792 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飽 | 作成日時:2019年8月11日 18時