彼と過ごした一週間【銀魂】

番外編.出会い(後編) ページ36

銀時side


「…女性？」


そう新八が零せば、律儀に「はい。」と答える。


「自己紹介が遅れました。私、真選組の霧生Aと申します。以後お見知りおきを。」


Aと名乗ったこいつは、峰打ちで倒したであろう攘夷浪士を、手際よく縄で縛り始める。


真面目に働く姿は、俺の知ってるチンピラ警察のイメージとは大分違っていた。


「一旦出ましょう。ここは危険ですので。応援を呼んであります。」


そういい、走り出す。俺達もAの後をついて走り出した。


「それにしても、真選組にもまともなやつがいたアルな！私、神楽っていうアル！よろしくネ！」


「あ、僕は志村新八です！」


こいつらには好印象だったようで、自己紹介を始める。
確かに、俺も悪いやつじゃないとは思うが、一瞬にして攘夷浪士を抑えたあの動きは…ただもんじゃねェ。


「俺のことは…言わなくてもわかるみてェだな。」


「ええ、坂田さん。二人を打ち負かすほどの実力、ぜひ私もお手合わせ願いたいです。」


…え、意外と好戦的なのねこの子…。しかも無表情だから尚更怖ェよ。俺殺されるんじゃねェの！？



そんなこんなで辿り着いた出口。Aが無線で「一般人の避難が完了しました。」といえば、「突撃！」という声と共にアジトへと入っていく真選組隊士達。


「それでは、私も加勢のため失礼致します。お気をつけて。」


そう丁寧に告げ、Aもアジトへと入っていった。


「なァ、さっきのって宣戦布告だと思うか？」


「殴られて銀ちゃんも更生してこいヨ。汚い手使って勝ちましたって懺悔してこいヨ。」


「そんなこと言ったら絶対殺されるだろうがァァァアアアアア！！」





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久しぶりの番外編です。原作の時間軸でいえば、初期の方の頃です。

会話数自体が多くなってしまったので、もしかしたら、一番霧生の発言数が多い回かもしれません。笑

万事屋との絡みを書きたかったが故のストーリーでした。

30.突飛→←番外編.出会い(前編)

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