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身の上話 ページ43

リク「…………」


少し驚いたような表情で聖良を見た後、皐月はしばし考えて前を向く。

あ、絶対困らせてるなぁ、僕……。


リク「……オレにもわかりません。オレも、人には言えない秘密があって……リーダーですら知らない事です」

聖良「皐月さんにも……?」


意外だ。悩みがあったら即解決の為に行動しそうな感じがするのに。


リク「うん。支え合うのが仲間だ、なんて良く聞く言葉ですけど……きっと、正しいとか正しくないとか、きっと存在しないんだと思います。
周りが何と言おうと、自分で信じた物が正解だと思えば、それは嘘でも貫き通せば真実になるのと同義、なんじゃないですかね」

聖良「自分で信じた物が、正解だと思う……?」

リク「オレはこの年齢で今はヤクザの2代目なんですけど、リーダーと出会う前のオレは臆病で、逆に泣き虫だったんです。

父様(とおさま)の為に何かしたい、けど争うのは怖い……今の家に引き取られた時から既に、恐怖の連続でした。

小6のある日、父様に叱られた事があって……衝動的に藍の街まで家を飛び出した事があるんです。とにかく家じゃないどこかに行きたかったんだと思います。

時間も遅かったし、前も見ずに走ってたからチンピラ集団にぶつかっちゃって……そこで助けてくれたのがリーダーなんです。

オレは当然ケンカ慣れなんてしてないから、リーダーが通りかからなかったらリンチされて捨てられてたかもしれない」


だから、空さんは恩人だって言ってたんだ……。


リク「その晩はリーダーが家に泊めてくれて……その時父様とケンカしたって話をしたら『アンタはどうしてぇの』って聞かれて。

オレは当然、父様の役に立てる事をしたいって言ったんです。

そしたらリーダー、翌日オレと家まで付いてきてくれて……紅月組の構成員が大勢いる中、銃や刃物を向けられても全く動じずに父様に歩み寄って、オレから話があるってお膳立てまでしてくれて……。

その後は、母様(かかさま)父様との3人で本家の方へ一時的に戻る事になったんです。

で、半年ほど本家で色々あって、……こっちに戻ってきた、って感じですかね」


身の上話を着々と聞いていてふと、疑問を感じる。

……ご両親は、今は家にいないってだけなのかな……?

2代目という事は、義父に当たる先代もいるはずだし、母親も……。


聖良「……ご両親は?」

リク「やだなぁ、舞川さん。皐月家の両親はもういませんよ」

聖良「……え」

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氷河吹雪(プロフ) - 遅くなりました! (2021年9月16日 18時) (レス) id: 1c9fee35a9 (このIDを非表示/違反報告)
氷河吹雪(プロフ) - 雷雨さん» ごめん!勉強してから更新しまぁす! (2021年9月13日 20時) (レス) id: 1c9fee35a9 (このIDを非表示/違反報告)
氷河吹雪(プロフ) - 雷雨さん» うそ!調べて違ってたら直す! (2021年9月12日 23時) (レス) id: 1c9fee35a9 (このIDを非表示/違反報告)
雷雨(プロフ) - 氷河吹雪さん» そう言えば知ってるかな……?MyukiじゃなくてMyuk(ミューク)って読むんだよな、アレって……。てことで誤字アリマシタ…… (2021年9月12日 22時) (レス) id: b56424d09c (このIDを非表示/違反報告)
氷河吹雪(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます! (2021年9月12日 10時) (レス) id: 1c9fee35a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:吹雪朱雪&雷雨 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2021年8月5日 9時

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