235．白馬 ページ48
自分の過去を言ってから数日。
特に何かが変わったとかはなくて、皆いつも通り接してくれる。
あの宣戦布告って結局なんだったのかは分からないのだが。
まだ寒い廊下を歩きながら外を見る。
裏庭にはやっぱり綺麗な花が揺れていて、時折花弁が風に乗って飛んでいく。
少し遠くに目を向けると、真っ白い何かが見える。
なんだろ、あれ。
よく目を凝らしてみればその正体が分かった。
貴「…白馬だ…」
綺麗に手入れされた毛並み、鋭い目、一言で言えばかっこいい。
でもどこか穏やかな雰囲気を感じる。
多分、あの馬はひとらんの馬なのだろう。そんな感じがする。
つい立ち止まって眺めていた。
？「Aちゃんっ！」
貴「わっ」
突然後ろから覆い被さるように抱き締められ、咄嗟に窓枠に手を付く。
この煙草の匂い、首に回ってきた服の紺色、少し高めの声。
私は振り向かずに名前を呼んだ。
貴「どうしたの、大先生。」
鬱「ん〜？いや、こんなとこで何しとるんかなぁって。寒いやろ？」
貴「まぁ。でも今は暖かいよ。」
腕に手を添えて上を向けば丁度大先生の顔が見える。
彼らの中では身長の低めな彼でも、頭一個分くらいの差があると言うことだ。
そんな彼は私の言葉に一瞬目を見開くと、すぐに細められた。
鬱「…嬉しいこと言ってくれるやん。」
すると彼は自分の眼鏡を片手で外すと、私に掛けた。
度が高くてクラクラする…大先生こんなに目悪かったんだ。
ボヤける視界の向こうで、彼の顔が少し赤いように見えた。気のせいかな。
鬱「やっば…ガチで惚れてもうとる。」ﾎﾞｿｯ
ﾎﾞｿｯと何か言っていたけど声が小さくて聞き取れなかった。
再び視線を窓に戻せば、裏口から誰かが戻ってくる。
あれは…えーと…ボヤけて分からない。
多分だけどあの頭がオレンジっぽいのと、服が黄色っぽいからシャオロン、かな。
シャオロンは私に気づくと手を振ってくれた。多分。
突然動きが止まると右手でなにかしてこちらに向けてる。よく見えない。
鬱「うわっ…絶対笑顔で中指立てとるやん…怖ぇ。」
貴「中指立ててるの？」
鬱「見えはせんけどあの感じはそうやろな。多分僕に向けて。」
すると今度は声が聞こえてきて視線を戻す。
シ「Aから離れろやクズ！！！」
鬱「ｼｬｵﾁｬﾝﾋﾄﾞｲ」
シ「うぅぅ?!…寒気がしたわ…」
仲良いなぁ。
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trap(プロフ) - ましろさん» 返信遅くなってすみません！一気読みお疲れ様です！！昔書いたものですが喜んで頂けたならなによりです！！ (2019年4月1日 22時) (
レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ましろ - コメント失礼します！シリーズ最初からイッキ読みしました！長いのに読みやすいし投稿ぺーすも早いので愛読させて頂きます！これからも無理せず頑張ってください！ (2019年3月31日 19時) (レス) id: 8babdea82f (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - trapさん» この量を公開するにしては早いと思うんですが…もっと遅くてもいいですy((((殴 無理せず頑張ってください。 (2019年3月29日 22時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ぽいぽいさん» え、これで更新ペース早いんですか…?!?てっきり待たせ過ぎて「いつまで待たすんじゃゴラァ」とか言われるも思ったんですけど←次はもっと遅く公開しますね(((殴 (2019年3月29日 21時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 更新ペースが早過ぎてトントンさん並みに無理しとるんちゃうかと心配です。遂に最終章、楽しみです。お待ちしています^ ^ (2019年3月29日 19時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
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