221．寂しがり屋 ページ32
お昼。
今は電子ピアノを持ってきて楽譜を見ながら彼らの要望に答えている。
ピアノがこんなところで役に立つとは。
皆聞くのに夢中になってくれているお陰で軍曹は仕事役に回ってる。
貴「何が良い？」
コ「んーとな、キラキラ星！」
貴「良いよ。じゃあ一緒に歌おっか。」
ショ「歌います歌います！！」
ロ「元気に歌おうな！」
エ「うん！」
皆の元気な返事を聞いてから引き始める。
それに合わせて子供達の声が重なる。
保育園の先生になった気分。
つい私も小さい声で歌ってしまった。
…歌ったのなんていつぶりかな。
昔は雄君しか弾けなかったから私が歌う側だった。
たまに一緒に歌ったりして。
”き〜ら〜き〜ら〜ひ〜か〜る〜！”
”よ〜ぞ〜ら〜の〜ほ〜し〜よ〜”
”兄ちゃん上手い！”
”雄君も上手いよ！ピアノ弾きながら歌えてるし！すごい！”
…なんだか、複雑だな。
あの頃は愛が分かったのかな。愛を貰ってたのかな。
いつから、私は愛されなくなったんだろう。
愛されるのが怖くなったんだろう。
ロ「A！次はカエルの歌弾いて！」
貴「…あ、良いよ。」
ショ「あとで桃太郎の歌！」
貴「良いよ。順番ね。」
桃太郎の歌って多分ひとらんしか知らないと思ってたんだけど。
意外と海外にも有名なのか。
他にも子供らしいチョイスの曲を何個か弾いていく。
ピアノのあとは食堂内でかくれんぼしたり、だるまさんが転んだをしたり。
兎に角夕方までずっと子供達と遊んでいた。
今もしゃがんで皆の事を見守っている。転けたりしたときすぐ駆けつけられるように。
その時ふいに背中に重みを感じた。
首に腕を回される。緑パーカー…ゾムだな。
貴「ゾムどうしたの？」
ゾ「…あいつらばっかやん。俺やって構ってほしいねん。」
貴「ゾムまで幼児化したの？それにしては大きいけど。」
ゾ「…しとらんわ。」
貴「分かってるって。ごめんね。またどっか出掛けようね。お昼寝でも良いよ。」
ゾムはいつもは普通だけど時々人一倍寂しがり屋になることがある。
多分ザカリーさんの件だろう。
腕に手を添えて子供達を見る。
兄「？ゾムもAの事好きなん？」
神「ｯA！僕もAの事好きやよ？」
貴「分かってるよ。ありがとう。私も好きだよ。」
ゾ「…俺は。」
貴「ゾムの事も好きだよ。」
少しだけ腕の力が強くなった気がした。
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trap(プロフ) - ましろさん» 返信遅くなってすみません！一気読みお疲れ様です！！昔書いたものですが喜んで頂けたならなによりです！！ (2019年4月1日 22時) (
レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ましろ - コメント失礼します！シリーズ最初からイッキ読みしました！長いのに読みやすいし投稿ぺーすも早いので愛読させて頂きます！これからも無理せず頑張ってください！ (2019年3月31日 19時) (レス) id: 8babdea82f (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - trapさん» この量を公開するにしては早いと思うんですが…もっと遅くてもいいですy((((殴 無理せず頑張ってください。 (2019年3月29日 22時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ぽいぽいさん» え、これで更新ペース早いんですか…?!?てっきり待たせ過ぎて「いつまで待たすんじゃゴラァ」とか言われるも思ったんですけど←次はもっと遅く公開しますね(((殴 (2019年3月29日 21時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 更新ペースが早過ぎてトントンさん並みに無理しとるんちゃうかと心配です。遂に最終章、楽しみです。お待ちしています^ ^ (2019年3月29日 19時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
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