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「え...A様辞められてしまうんですか？」
「な、なんでですか！？」
今日の仕事の最後にもう一度寄っていく各部隊でよく話す部下にそう伝えれば、驚いた顔をしてなんで、なんでと問われる。
「やはり私は元々農家の出ですから、軍人は合わなかったらしい
次にやりたいことでも探しながら今まで知らなかった景色を見たくなってしまって」
要は、単なる好奇心からくる転職だと伝えれば、やだやだとごねていた部下は渋々頷く。
「そう、ですよね
なにか新しいことを始めるなら今の歳くらいじゃないとなかなかできませんし
...A様がここを嫌になって辞めるんじゃなくてよかった」
「...ふふ、そんなことありませんよ」
ドキッとする、図星を突かれて冷たく鋭いもので心臓をつかれたような気分になる。
ちがう、ここが嫌になったのではなくて出来損ないな自分が嫌になっただけだから。
部下にも国民にも支持され圧倒的な人気を誇る彼らは何も悪くない。
そんな彼らについていけなくなってしまった無能なわたしがいけないんだ。
「ここを辞めてしまってもまた、会いに来てくださいますか？」
「...それは難しいでしょう
軍を辞めてしまえばここへくるのは侵入者になりますから」
「そ、それじゃあ一緒に遊びに行きましょう！！
新生活が落ち着いたらここにお手紙を書いてください！！」
「...ええ、考えておきます」
かわいい部下が憎たらしく思えてしまって、歪んだ目で見る彼女にバレないように優しく微笑んだ。
部下の中でも最後までぐずる彼女は珍しい女性兵でよく私に懐いていた。
女性兵にしては早く出世し、私の下についていたほどだけれど。
他兵の私よりも彼女の方が優秀なのではないか？という言葉を聞いてしまった、正直私も同意しかなく思っていたことだから怒りはなかった。
次の幹部補佐はきっと彼女になるだろう。
鬱様やシャオロン様も可愛いと時折話題に出していたし、私の下にいるのが不思議なくらいよく出来た子だから、すぐに幹部様方に気に入られて馴染むだろう。
...きっと、私なんかよりもずっと。
寂しい、という言葉が皮肉に聞こえたのはきっと、自分よりもできる彼女への僻みでしかないのだ。
ようやく、長い付き合いだからとだけで上にいた私がいなくなって貴女は出世できるでしょう、おめでとうございます。
今までごめんなさいね。
約束ですよ！と無理矢理に遊ぶ約束を取り付けてきた彼女と退職後に会うことは、二度とない。
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カピバラ(プロフ) - これ俺の勘違いなら凄く恥ずかしくなるな...なんかすいませんでした (2019年6月12日 18時) (
レス) id: 7f83943664 (このIDを非表示/違反報告)
カピバラ(プロフ) - 名無しさん» (((；゜Д゜))まてまてまて、ちょ、その言い方だと俺の予想した考察よりかなり胸糞な内容になっちまうじゃねえかヤメロ！...そ、そんなのあるわけないよね、ｶﾞﾀｶﾞﾀ、やそれもありえるかも知れねえから否定できんが、あと普通にすごく面白かったです応援してます！ (2019年6月12日 18時) (レス) id: 7f83943664 (このIDを非表示/違反報告)
透明玄師(プロフ) - 名無しさん» コメントありがとうございます！もしよかったら、どんなことでもいいので想像した答えを書いていただけると嬉しいです！他の方から何かあれば私の責任で消すので、お気になさらず是非！！ (2019年4月10日 22時) (レス) id: 9aba64d5b7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 言い忘れてました！面白かったです！ (2019年4月10日 17時) (レス) id: c69dbdc5f7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 気がついちゃいました。相手が誰なのかが気になります。これで見当違いだったら恥ずかしいですけど...。ネタバレに捉えられてしまうなら、返信して貰えたら消します。 (2019年4月10日 17時) (レス) id: c69dbdc5f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透明玄師 | 作成日時：2019年1月13日 2時
