第10話 ページ12
*チーノ side*
あれから引き続きレイの担当をして、早半年が過ぎようとしていた。
元々努力家である上に才能にも恵まれたのか、彼女は着実に戦績を上げてきている。
時折小さな劣等感は覚えるものの、何よりも彼女が活躍してくれる事が誇らしかった。
そんなある日の事──大きな戦争が終わってすぐ、レイは総統室に呼び出された。
レイに頼まれ、俺も付き添いで向かう事に。
総統に個人的な呼び出しを受けるなんて初めてだから、緊張しているのだろう。
チ「ここまで来といて、いつまでひよるん……？」
レイ「すっ、すみません！」
総統室の前まで来てしばらく立ち往生していたレイだったが、ようやく意を決したようにドアをノックした。
すぐに「入れ」と応答が返ってきたので、レイは緊張した面持ちでドアを開ける。
レイ「しっ、失礼いたします！」
入るなりビシッと敬礼をかましたレイに、グルッペンさんは愉快そうに笑う。
グ「あぁ、よく来たな。と……過保護だな、お前の上司は」
レイから視線を俺へと移し、グルッペンさんは口角を上げてそんな事を口にする。
レイ「も、申し訳ありません……！」
なぜか謝ってしまうレイに代わり、にっこりと笑みを浮かべて説明をする。
チ「入って半年の子がいきなり総統サマに呼び出されたら、そら緊張しますって。せやから、優しい優しい先輩が付き添いで来てあげたんですよ〜」
グ「お前は半年も経たないうちに、わざわざこの部屋までやって来て、俺にめんつゆを飲ませやがったがな」
チ「はてさて、何の事でしょ〜？」
今となっては懐かしいエピソードを掘り返してきたグルッペンさんは、「まぁいい」と視線をレイに戻して本題を切り出した。
グ「レイ、今回の戦争での活躍、実に見事だった。まだ実戦を始めて半年だというのに、素晴らしい貢献ぶりだ」
レイ「おっ……お褒めあずかり、大変光栄です！」
まだ緊張は解けていないようだが、少し嬉しそうに表情が緩んだ。
グ「今回の
レイ「え……!?」
なるほど……要するに、頑張る兵士にご褒美あげるよって話か。
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空文 晴霧(プロフ) - suzurei/鈴玲さん» ありがとうございます！ 頑張ります！ (2020年3月30日 12時) (
レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
suzurei/鈴玲 - 更新頑張ってください…！応援してます！ (2020年3月30日 12時) (レス) id: 54995dabe3 (このIDを非表示/違反報告)
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