黒トリガー２つを片手に忍田本部長の義娘はボーダーの「顔」とチートな存在と化します。。【ワールドトリガー】

51話 リハーサルと。 ページ5

「よく来たねAちゃん。


今日は頑張ろうね。


新しいトリガーかい？


玉狛よりいいのを今度作ってあげるからね。」


あ、飴ちゃんをあげよう、とか言って飴を渡してくれるのは鬼怒田室長。


会議室では怒っているが、普段はこんな感じですごく優しい。


「今日はよろしくお願いします。」


気を引き締めていこう。


ボーダーの「顔」として頑張らなくては。


しかし普段の私の性格は真反対、ここは自然体らしくある程度の礼儀を持って…


「なーに考え込んでんのよ。」


「木虎ちゃん！」


赤いジャージの隊服姿でやって来た木虎。


彼女も今日は嵐山隊として入隊指導を担当する。


「あんたは歌えば人が変わるんだから、何にもない時くらい自然体でいなさいよ！」


「ありがとう木虎ちゃん。がんばる。」


「ちょっと、若干片言よ？」


2人で楽しく笑う。


そうだ。今日はあくまでも帰還式を兼ねた入隊式。


私は楽しく歌って、あとはいつも通りでいいんだ。


そう考えるとなんだか肩の荷が下りた気がした。


「やあA、木虎くん元気かい。」


そんなところへ父さんがやって来た。


「Aは昨日まで寝ていたと聞いていたけど大丈夫か？


今日はやめておくか？


うん、それがいい。そうしよう。


無理は禁物だからね。」


「え…だ、大丈夫だよ父さん。」


なんだか急に父さんが過保護になった気がする。


ほら父さん、木虎ちゃんも横で苦笑いしてるよ！


どう反応していいのか分かんないんだよ！


「おい、忍田くん。やめないか。」


おお！城戸さんありがとう！


なんとか父さんの暴走が収まったところで時間になった。


そろそろ私は舞台裏へ、木虎ちゃんは嵐山隊と合流する。


「じゃあ、お互い頑張りましょうね。」


「うん。」


さあ、ステージの幕開けだ。

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