64話 微笑み。 ページ18
その後気付かれないようにその場を去る。
特に理由はないがあそこは少し居づらかった。
人は経験から何かを得て成長する。
そんなことはわかっている。
しかし逃げてしまった私にはどうしようもないのだ。
強くなりたい。
何かになりたい。
そんな思いを抱いても、
敵わないものは敵わないし、
なれないものにはなれない。
そんな中で彼らを見ていると、
強くなろうと、何かになろうと、
努力していた自分と重なって、
なんだかとても懐かしかった。
それと同時に諦めてしまった今の自分と比べて、
無性に自分が哀れだった。
人の存在価値は才能で決まる。
お金が多くある家に生まれれば、
それ自体が才能だし、
運動能力が高ければ、
それだけで食べていくことも可能だ。
勉強ができれば、
将来の生活には困らないことが多いだろう。
トリオン量が多ければ、
ボーダーに入ってヒーロにもなれる。
それを越えられるのは努力だけ。
本当だろうか。
『神様は誰にでも優しいわけじゃない。
誰にでも微笑むわけじゃない。』
それはそうだ。
みんなそんなことくらいわかるだろう。
でもきっと、もっとリアリティーを上げるとすれば、
『神様は決まった人にしか微笑まない。』
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ピヨ丸(プロフ) - サさミさん» ゆで卵 (2017年11月23日 18時) (レス) id: 48f784300c (このIDを非表示/違反報告)
サさミ - サさミです。応援してます。私の作品でも是非コメントしてね。ゆで卵(笑) (2017年11月22日 21時) (レス) id: df5b65dd8b (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - めっちゃ面白いです更新楽しみにしてます! (2017年11月5日 19時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
ピヨ丸(プロフ) - ありがとうございます。気付くのが遅くてすみません。更新は本当に遅いですが、それでもよかったら楽しんでいただけると嬉しいです。 (2017年10月31日 21時) (レス) id: 2c9238a28f (このIDを非表示/違反報告)
柊那 - とても面白いです!これからも更新頑張ってください(´∀`)応援しています! (2017年10月24日 20時) (レス) id: 6886eff87c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピヨ丸 | 作成日時:2017年8月27日 13時