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「ほんとは太陽に会いに行きたいのに、太陽のこと家で待ってたいのに、なかなか脚…動かなくて…事故だってなんでわたしなのって何回も思ったし、今日だってちょっと立ってるのだけで精いっぱいで何もできなくて…」

話せば話すほど止まらない今までの不安に太陽は優しくうなずきながら聞いてくれる。

「なぁA。俺は何があってもAの味方やし、Aのこと本気で支えたいと思っとるよ。せやから、頑張ってる姿だけじゃなくてもっといろんなとこも俺にみせてほしい。Aが会いに来れんのやったら俺が行くし、俺が会いに行かれん時はAが会いにきてや?」

そしたらおあいこやろ?とまっすぐ目を見つめて言われる。どこまでも優しい人だなって思う。

「Aの笑ってるとこも、泣いてるとこも全部全部俺は愛してんねん。何があっても嫌いになったりせんよ。」

一回は泣き止みかけたのに、太陽の優しさに触れてまた泣けてきてしまった。何度もごめんねと謝りながら泣きじゃくるわたしを太陽は落ち着くまでずっと抱きしめていてくれた。


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数ヶ月後、久々に電車に乗って出かけた。勿論今日は超特急のライブの日。車椅子でこんなに遠距離まで出かけるのは初めてだったので、会場についただけでひと安心してしまった。太陽が用意してくれたチケットで関係者席に案内される。

太陽の話を聞いていたから、みんながステージで輝いている姿に感動したしすごく楽しませてもらった。余韻に浸ったままスタッフに案内される。ここからがわたしのサプライズだ。メンバーが挨拶に来ると伝えられたけど、断ってわたしが行きますと言った。無理を言っているのはわかってるけど、それでも彼らの楽屋に通してもらう。ここからは、歩いて。


すれ違うスタッフさんたちの歩くスピードがすごく早く感じる。けどそんなこと気にしていられなかった。普通ならすぐに着く楽屋に2倍以上の時間をかけてたどり着く。スタッフさんがノックをして、関係者席のお客様ですと言いながら合図してくれる。

「え…A……?」

車椅子も松葉杖も使わずに立っているわたしにみんなが振り向いたけど、わたし想像していたよりも気の抜けた声がわたしを迎え入れた。

「太陽…と、皆さんお疲れ様です!」

驚いて開いた口が塞がらない太陽がおもしろくて顔がにやけそうになる。それをぐっと堪えて笑顔で言った。

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設定タグ:超特急 , 短編   
作品ジャンル:恋愛
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なるせ(プロフ) - すけさん» ありがとうございます(;;)励みになります! (2018年10月4日 22時) (レス) id: a45752a8c7 (このIDを非表示/違反報告)
すけ - 全部面白いです!! 更新待ってます!! (2018年10月3日 21時) (レス) id: 315a3c6654 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なるせ | 作成日時:2018年8月25日 5時

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