~12 太輔 side~ ページ12
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〜太輔side〜
放課後
誰と言葉を交わすわけでもなく
席を立って帰ろうとする北山を廊下で呼び止めた
「北山！！帰るとこ ごめん
あのさ、うちの高校 規則で生徒は全員
何かしらの委員会に入らなきゃいけないんだけど
北山 何か入りたいのある？
結構色々あってさ めんどくせーんだけど
美化委員、運動委員、保健委…」
「藤ヶ谷は何入ってんの？」
俺の言葉を遮って北山が尋ねてきた
「え？」
「藤ヶ谷は何 入ってんの？」
「俺は… 放送委員……だけど……」
「じゃあ 俺もそれにするわ」
かったるそうにそれだけ言い捨てて
ズボンのポケットに手を入れながら
廊下を歩いて行った
…なんだあれ？？
俺なんかしたか？
「ほんっとに 北山くん 感じ悪いわね〜〜」
気付けば横にAが立っていた
「まぁ 転校してきたばっかだし
まだ慣れてないんだろ
俺のこと気に食わなそうだけど」
ちょっと自虐気味に笑って言うと
「気にしなくていいんだからね太輔！！
他のみんなは太輔のこと好きなんだから！！
太輔の良さわかってないだけよアイツが！
ほらかーえろ！！」
って 何かとそうやって気遣ってくれるA
別に気にしてないけど
っていうか
Aとあいつが知り合いなのかなんなのか
さっきの反応はなんだったのか
そっちが気になるんだけど
別になんかあったらAの方から
俺に言ってくるだろうし
今は聞かなくていいか
「あ、おい A
俺たち掃除当番だってば
このまま帰ったら怒られるよ
早く教室行こ」
「やばい！！！忘れてたー！！！！」
２人で教室に向かって走った
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作者名：Keiko | 作成日時：2015年10月17日 12時
