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「おかえり...、ってスゲー顔してるけど...なんかあった？」
『ただいまかえりました...』
送る、といった吉川さんに断りを入れて、バスと電車で2時間、家について、ほっとして、
心配そうな部長の顔を見て、安心したのか、ひざの力が抜けた。床にそのまま座り込む。
「おおおお、ちょい、」
『ぶ、ちょう』
昼間の会話、
「先ほどお母さまにお会いしました。あなたに早く嫁に行ってほしいと」
『...、』
「もう一度、チャンスをいただけませんか？僕はあなたのそばにいたい、あなたは親を安心させたい。契約だと思ってください。僕のことはいくらでも利用して構いません。住まいは用意します、あなたは好きにしてかまいません」
「どした？」
『けっこんて、そんなに大事？』
「、」
『しなきゃ幸せになれないの？』
彼に非はない。悪いのは私。あんな素敵な人を好きになれないなんて、何様なんだろう。
だけど、一生後ろめたさを背負っていける自信もない。
そんなもの必要ないって言ってくれるであろう彼だからこそ、だ。
私の誕生日をお祝いしてくれた彼を見ながら、彼と私の気持ちが一緒になることは絶対にないって、思い知ってしまったから。
「しなくていい」
部長が、うつむく私の頭をなでた。
「苦しむくらいなら、そんな顔するくらいなら、やめとけ」
部長が、苦しそうな声で言ったその言葉。
部長は、私と同じような境遇だから。
私は人を好きになれない。
部長は、女の人を好きになれない。
「お前はお前のままでいい、自分を否定するようなことはしなくていい」
部長は、私の辛さを全部知ったうえで、それを受け止めてくれる。
涙を流す私を抱きしめるその腕には、同情しかない。
『ん”、』
「すっきりした？」
『ばな”が、』
察した部長が渡してくれたのはティッシュ、
濁点で濁りまくったすみませんを告げて、鼻をかむ。
けほけほと出たのは咳、泣きすぎてぼーっとする。
「おい、大丈夫か？」
部長の声が聞こえて、こくこくとうなづくけど、動く気力はない。
あーもう、って部長の声をきいてから先、
体がふわふわして、だるすぎて目が開けられない。
あ”−−−ちょ！お前！とかばっかやろう！とか部長の叫び声が聞こえたけど、理由は分かんないし、ぼーっとするしで、だんだんと意識が遠のいていった。
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あきんこ(プロフ) - みいさん» 初めまして、ありがとうございます(*´▽｀*)/これからも楽しんでいただけるよう精進してまいりますので、よろしくお願いいたします！ (2020年1月5日 20時) (
レス) id: 27a3d26bce (このIDを非表示/違反報告)
みい - はじめまして。読みやすい文章で、とても楽しく読ませていただいております。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 23時) (レス) id: 68fc344d1d (このIDを非表示/違反報告)
あきんこ(プロフ) - あまさん» コメントありがとうございます！両方一緒に読んでいただけてとても嬉しいです、頑張ります( *´艸｀)よろしくお願いします！ (2020年1月3日 23時) (レス) id: 27a3d26bce (このIDを非表示/違反報告)
あま - 更新お疲れ様です!!!Lightの方と同時に楽しみにしてます!これからも頑張ってください!!! (2019年12月30日 22時) (レス) id: 5287825b4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきんこ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akinko0125
作成日時：2019年12月25日 11時
