21、嘘つきはロリコンの始まり ページ25
「エリスちゃん、このケェキはね、一時間並んで買ったんだよ。」
「でも生クリームが少ないわ!」
「そんな〜、Aくんが折角並んでくれたのに〜」
何の茶番を見せられているのだろうか。
私は仕事の内容を聞きに朝っぱらから首領室に足を運んだのだが、目の前ではおっさんがロリに必死に、そう、必死になってケェキを食べてと乞うている。
何時もなら誰かしら姐さんや中也が部屋にいたりするのだが、生憎今日は姐さんは非番だし、中也は朝から見かけていない。
てな訳で私は此処で三十分ほど直立待機……というわけでもなく、隣の小さなシングルソファで紅茶を飲みながら見物をしている。
因みにエリス嬢は私のことに気付いたようなのだが、森さんは気付いていない様子だった。
「……本当かしら?」
「ほ、ほほほほ本当だよッ!」
いや、嘘です。
全くの嘘ですよエリス嬢。
この
するとエリス嬢は
「Aっ!今の話は聞いていたわよね?」
『ええ、凡てこの耳で聞いております。』
「え、Aくん?いたの?え、何時から?え、え?!」
やっと私に気づいた森さんは、目を見開いて明らかに動揺している。
そして視線で「云わないで」と伝えて来るのだが、残念ながらエリス嬢が可愛い為、私はエリス嬢の味方をすることしか出来ない。
だって可愛いんだもん。
『私は並んだ覚えはありません。何なら昨日は机仕事をしながら帽子置き場と闘ってましたから。』
闘った、強ち間違いではない表現である。
するとエリス嬢は、
「仲が良いのね。」
ニコッと微笑んだ。
然し一方で私はその言葉に疑問と違和感を覚えた。
決して中也とは仲が良くなった訳ではない。
元々、絡んでいたのは殆ど二人ともが太宰だったし、つるむようになったのは四年前。
そして一ヶ月前からの突然の奇行。
『エリス嬢の方が私は好きですし仲が良いと感じております故、そのようなことは決してありません。』
キッパリと告げる。
すると何故かエリス嬢はプイッとして隣の部屋に姿を消した。
私が戸惑っていると、先程まで静かだった森さんが口を開いた。
「…仕事の説明が終わってから、久々に私と話でもしよう、A。」
22、急展開だよ!ねぇ!→←20、一寸何云ってるかワカンナイナ
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泣兎 - ホビロン…嫌いな人に送るなら、もってこいですね! (2019年5月23日 21時) (レス) id: 66dfc7360c (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - リリアさん» はじめまして。調べたんですね、……。その食べたいという感想を聞いたのは貴方が初めてです() (2018年9月5日 21時) (レス) id: e5b267ef9c (このIDを非表示/違反報告)
リリア - 初めまして。リリアと言います。ホビロン調べてきました……。アレ食べれたら硬豆腐(漢字は気にしないでおくれ。)はおやつ感覚ですよね……本音を言うと『………食べてみたい。……かなぁ?』 (2018年9月4日 22時) (レス) id: b6f9d93532 (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - Wiyuさん» どうも、ありがとうございます。イメ画ありがとうございます!色塗りが丁寧で綺麗ですね……。羨ましい技術です。 (2018年7月29日 14時) (レス) id: e5b267ef9c (このIDを非表示/違反報告)
Wiyu(プロフ) - いつも楽しく見させて貰ってます! よければどうぞ→http://uranai.nosv.org/img/user/data/d/b/9/db94adb346e73412e2a5a7c2d3fe806d.jpeg (2018年7月29日 14時) (レス) id: 282d795185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:博識のうさぎ(仮) | 作者ホームページ:
作成日時:2018年7月16日 15時