…だったのに【ポケモン剣盾】

いつも ５日 ページ46

あと５日









今日はサイトウちゃんとスイーツ巡りに

ナックルシティへと来ていた





オレンのみのソースがかかった

パンケーキを食べ始めた時に

何となく聞いたのだ





『ちょくちょく会えてるけど

ジムチャレンジは大丈夫なの？』





口の端に着いたホイップクリームを舐め

少し考える素振りを見せるが

それもすぐに終わる





「実は…」





困ったかのように









「ジムチャレンジャーがもう居ないの」





そう言った





ジムチャレンジャーが居ないなんてことあるのか？

実際にそうだから

サイトウちゃんは困っているようだけれど





負けたとしても何度でもジムチャレンジは可能だ

ジムリーダーに推薦されたトレーナーなら

メンタル面でも強いはず

そう簡単に諦めるわけがない





「今回はジムチャレンジャーも元々少なくて

トレーナーの２人は新しいジムリーダーの

ビートの所まで行ったんだけど

２人共そこで断念してしまったの」





ビートが強いのか、チャレンジャーが弱かったのか

それはわからないが

ビートの凄さはわかった





…という事は

マリィの所には誰も来なかったのか





『もしかして、私が乱入した会議って…』

「うん、その事についての話し合い」





新ジムリーダー、新チャンピオンという

新たな見せ場が現れたというのに

ジムチャレンジャーがいなければそれは成り立たない

会議をしようにもどうにもならないのでは？









「その会議では…その…

匿名のトレーナーを探して

どうにかジムチャレンジを続けてくれないか

頼んだらどうか…って言う意見も出てる」





あー…そういう感じか

一部の人はそれが私って知らないからね





「賛成意見が６人だから決定にはならないけど

ダンデさんと新チャンピオンのユウリが賛成だから

…どうにかなってしまうかも」





普通に考えれば妥当な意見だ

年に一度のイベントはガラル全体が楽しみにしている

ガラルの人を思えばその意見になる









「私は確かにこのイベントを終わらせるのは惜しい

……だけど、Aに無理はさせたくない

Aはポケモンバトル、苦手でしょ？」





これは吃驚

まさか苦手なのがバレていたなんて





『うん、色々あってさ

ありがとう…サイトウちゃん』





目の前で笑う少女は

写真映えする可愛らしいパンケーキや

ラテアートで描かれた絵よりも









可憐でとても魅力的だった

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