…だったのに【ポケモン剣盾】

いつも ただ一人 ページ39

やっと





解散となり

空は夕陽が半分ほど隠れていた









「良ければ俺のリザードンで送っていこう

どこのホテルだ？」





魅力的なお誘いだが

あの方向音痴が怖いし

…まぁ、リザードンがいるから大丈夫だろうけど

マリィ達と帰り道は一緒のもあるし

今回はお断りさせて頂こう





『寄りたい所があるので今回は遠慮します

また今度誘ってください』





そうかと笑って見送ってくれる









「寄り道なら俺様のフライゴンが付き合うぜ」





そういやタクシーは２人乗りだったような気がする

…ここは頷くべきだろうか

最初の様に変なチャラさは無くなりつつあるし

害はないだろう



















「Aは私と帰るんばい」





抱きつかれたかと思えばそれはマリィで

ね？…と、可愛らしく同意を求められ

断ることは出来なかった





『…という訳ですので』

「俺様振られてばかりじゃん」





見送りくらいはしようと

その場にいるものの一向に飛び立つ気配はない





マリィが

モルペコと化けエーフィのじゃれ合いを見始めた時









「またな」





顔が近いなと思った時には既に



















頬に感触があった





驚きで体が固まるのが分かる

目の前の男はニヤリと悪どく笑い

さっさとフライゴンで飛び去ってしまう





油断した





そして前言撤回

まだまだ害はある

今回は頬だったがいつ唇を狙われるか分からないし

近付かないようにしよう





あぁ、ほんと









腹が立つ





そこでハッとなり

誰か見ていたのではと周りを見渡すが

他のジムリーダーはとっくに帰っているし

マリィもゾロアーク達と遊んでいたので

見られはしなかった





ただ一人









「………」









ネズさんを除いてだが

いつも 癪に障る→←いつも 暫く

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す