…だったのに【ポケモン剣盾】

いつも 名前 ページ30

先程の





ライブのせいか





やけに静かに感じる

照明もマイクも切られ

今はただのステージがそこにあった





「如何でしたか？」





この気持ちを表す言葉は見つからず

だいぶ間をあけてしまった









『……心臓が、うるさいです』





やっとの事で声を絞り出すも

それはなんとも小さい





「ふっ、くく…満足いただけて何よりです」





同一人物かと疑いたくなるような

くしゃりと笑う笑みは

先程のギャップが激しすぎて

混乱してしまいそうだ





『歌手だったのですね…知りませんでした』

「まぁ、これで食って生きてますね」





今思えば

私はとんだ贅沢をしたのではないだろうか

歌で稼ぐ人は少ないだろうし

絶対お兄さん有名な人だよね

…帰ったら調べよう





いや、待てよ

調べようにも何も



















私…お兄さんの名前知らない





頭の中では

勝手にマリィのお兄さんとして呼んでたけど

なんで今まで気づかなかったのだろう





『あの、物凄く今更なのですか…』





何だか凄く緊張する









『名前を聞いてもいいですか？』





一瞬固まる様子を見せるも









「確かに…くっ、ふふ…い、今更ですね」





笑い噛み殺していた、若干笑っているが

いっその事盛大に笑って欲しい

何だか恥ずかしくなってきたし





「ネズです

妹であるマリィやエール団諸共

よろしくお願いしますよ」





朝日に照らされるネズさんを見て









また綺麗だと思ってしまった

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