…だったのに【ポケモン剣盾】

いつも 待たず ページ20

それは









空を飛ぶポケモンとエスパーポケモンの集団だった

少しするとスタジアムの至る所で空気が歪みだし









その歪みからポケモンが出てくるではありませんか





真っ逆さまへと落ちるポケモン

それを背で受け止め

またはねんりきやサイコキネシスで操り地面へと運ぶ





観客もジムリーダーであるサイトウも

何が起きているのかさっぱり分からず

ただただ黙って異様な光景を見ていた





その中で





彼女だけが動く





『私をあそこまで運んで』





アーマーガアに捕まった彼女は

みるみるうちに高く羽ばたき

モニターの上に降り立つ









そのモニターには彼女と１匹のポケモンが映っていた





『初めましてお嬢さん』





目の前のミブリムへ優しく声をかけるも

こちらの声は届いてない様だった





どういう経緯でモニターの上に来てしまったのか

それは分からない

けれどこの子が怖がっているのは分かる

混乱してしまい技を制御できず

ポケモンを連れてきてしまっているのだ









『私がお嬢さんの居場所まで送り届けるよ

例えそこがどんなに遠く離れていようともね』





ミブリムはやっとこちらを向き

手を差し伸べれば縋るように触れてくる





『では、早速参りましょうか』





笑みを向ければ少し笑ってくれた





『お前さん方もちゃんと元いた場へと返すから

安心して私に付いてきてくれないか』





アーマーガアの背中へと乗り込み

一度サイトウへと向き直る





『ルール違反の為、私はここを去ります

また明日挑みに参りますので

その時はよろしくお願いします

本日は申し訳ございませんでした』





サイトウの返事を待たず









彼女はポケモンと共に空へと消えてしまった

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