…だったのに【ポケモン剣盾】

いつも 温厚 ページ18

仲良く





ウールー達とゴールし

歓声の聞こえる会場へと足を運ぶ





伊達メガネをかけ直し

帽子を深めにかぶり

ブースターへと化けているゾロアークと目を合わせる









『頼むよ、相棒』









ポケモンバトル

トレーナーとポケモンの力、絆、信頼と

ざまざまなものが試される

トレーナーとポケモン時折目を合わせ

指示を出して行う戦い





それが普通というか一般的なポケモンバトルだ





しかし









彼女はどうだろう





「ね、ねぇあのトレーナー」

「なんで黙ってるの？」

「でもブースターはちゃんとバトルしてるぞ」

「匿名のトレーナーってなんだよ」

「帽子と眼鏡で顔も全然見えないし」

「てかあのブースター強くねぇか？」

「かえんほうしゃだけで全部倒したぞ！？」





指示を出すことも動くことも無く

ただただそこに立っている

時々、右や左と呟くように放ち

相手の攻撃を注意する言葉は見られたが

技を指示することはなかった









「いやぁとてもお強い、これからの君に期待です」

『ありがとうございます』





握手とともにくさバッチを貰い

仕方がないとはいえ名乗りもせずバッチは失礼なので





『名乗りもせずにポケモンバトルなんてすみません

私はAと言います』





ジムリーダーくらいになら名乗っておこう





「いえ、事情があったんでしょう

態々ありがとうございます」









温厚というのは本当らしい

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