SNOW DROP (5) 【名探偵コナン/警察学校組】

苛立ちの原因 ページ21

降 「最初は、自由なヤツで、話は聞かないおかしなヤツだと思ってた。
松田がよく言ってたように、自由すぎる女だって。

急に寝始めるし、
本当に人の話は聞かないし。

でも体術や討論や、色々目を見張ることもあって、
議論してるときは、春宮の意見に考えさせられることも多かった。」


『…それは、私だって同じよ。
降谷の考えには、悔しいけど勉強させられることも多かったし、
組手だって、でも、降谷から1本取ってやりたいって、そう思って…』


降 「…井上に、キスされそうになってた春宮を見たときは、
体が勝手に動いた。
…アイツの横で、…無防備に寝始めた春宮に、
気づかずにキスされそうになってた春宮に、無性に腹が立って…」


『だ、だからそれは不可抗力だって言って――』

叱る様に言葉を投げてくる降谷に、
Aもまた、苛立った様に言葉を返した。


降 「分からせたかっただけだ。
でも、それは熱のせいもあったと分かって…。

俺だって、イライラするんだ。
なんで春宮のことばかりって…

気になって仕方ないんだ…」




――――


そして、降谷とAが会話を交わしている校舎裏の向かい側。

松 「…で、この話はいつまで続くんだ？」

伊 「…しぃ…っ！松田、静かにしろよ…」



荷物を取りに寮に戻る際、
校舎裏に向かう降谷を目にした松田、伊達、萩原の3人が、
向かいの校舎に隠れる様に、その様子を見守っていた。

景光の姿は、そこには、ない。


数ヶ月前、Aが井上に告白されていたシーンを覗き見していたときと、
全く同じ様な状況だ。
そのときは、伊達はいなかった訳だが。

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