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目が覚めた｡知らない場所だった｡
私、助かったのかな｡それとも死んで、来ちゃいけないところまで来たのか｡
取り敢えず体を起こして肩を回してみる｡
｢いったあ!?｣
痛いよ!?何これめっちゃ痛いんだけど、どういうこと!?何で!?痛すぎてすっごく大きな声出た｡なんてこったい｡死んでも痛覚は健在なのかよ〜!?意味分かんね〜!
｢どうしました!?｣
バタバタと駆けてくる音が止んだと共に、囲まれていたカーテンの一部が勢いよくめくられた｡
｢いや、痛かったのでつい……すみません｣
｢そうなのね……建物内に響き渡るくらい大きな声だったので何事かと思ったわ｣
そんな大げさな……え、マジで?うるさいにもほどがあるな｡
ってかあの世の関係者って結構親切なんだね?わざわざ駆けつけてくれるとか優しいな｡あ、ただ単にうるさかったからか｡
｢よかった、目が覚めたのね｣
目が覚めた……ってことは｡
｢生きて、るんですか、私｣
｢もう、物騒なこと言わないの!ちゃんと生きてますよ｡そうだ、自分のこと分かるかしら?｣
死んだとばかり思っていた｡だって絶望的って言葉があまりにもぴったりな場面だったんだから｡
訳が分からないままとにかく聞かれたことに答えていくけど｡生きている実感がない｡
｢取り敢えず異常はないみたいね｡そうそう、さっき赤毛の赤血球ちゃんがお見舞いにきてくれたのよ｡まだそう遠くには行ってないでしょうから今呼んで｣
｢いやっ!｣
女性は驚いたような顔をして私を見ていたけど、1番びっくりしているのは私だ｡
｢……彼女に合わせる顔がありません｡あんなにひどいこと言っちゃったから｡お願い、呼ばないで、ください｣
当たり障りのないことを言って、納得を試みる｡嘘じゃないし、本音だけど｡本音では、あるけど｡
｢……分かったわ｣
｢すみません……｣
｢でもその子じゃなければかまわないわよね?他にもお見舞いにきてくれてるの｣
……えーっと、なんて?
｢え?｣
｢もうそこにいるのよ｣
女性がそう言った途端、カーテンの向こうから見知った方がぴょこんと顔を出した｡
｢やっほーAちゃん｣
｢よ、49さん!?｣
じゃあ私は行くわねって言って女性は言ってしまう｡待ってくれ、状況を説明しちゃくれないか｡おーい｡
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2019年9月19日 17時
