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そんなことがあってから、彼に会えない日がまた続いた。
なんとなくわかってきたことがあって、だいたいいつも火曜日を指定してくる。
でも、数日前…下手したら前日になって急に仕事や予定が入ったとキャンセルの連絡が来る。
残念だけど仕方ないし、俺も子供みたいに駄々こねるわけにもいかないから、二つ返事で許していた。
そうなったときの当日は、だいたい雨だった。
もう、会ってくれないのかな。
あんなことを言ってしまったから。
本気の恋愛なんて望んでなかったのに、俺が口にしてしまったから。
今更後悔したって遅いのだけど。
「大野！ごめん、明日って現場行ってもらうことできる？」
「えっ、明日ですか？」
「俺カミさんの病院付き添わなきゃいけないのすっかり忘れてて…」
部長は本当に申し訳なさそうに言いに来た。
別に予定もないし、他の日に代休取れるし。
そんなに気を遣わなくていいのに。
「いいですよ。俺独り身だし、暇なんで」
「本当か！？いや、助かる…もう、どうやってお礼したらいいか…今度なんか奢るからな！」
「別に、気にしないでください」
金曜日で仕事も溜まっており今日は残業になりそうだ。
明日も早起きか…。
憂鬱であることに変わりはないけど、部長の頼みなら仕方ない。
ひとりでいるほうがいろいろ考えてつらくなる。
「そういえば明日櫻井さんもいると思うから」
「えっ…現場に？」
「あぁ。トラブル対応で顔出すって。会うのあれ以来だよな？」
「えぇ、まあ…」
本当はそのあと２回も会ってるけど。
「あの人のとこ、俺のとこよりひどいんだよ。土日現場出るとめちゃくちゃ怒られるって」
「誰にですか？」
「誰って、嫁さん」
…え？
「すっげー怖いらしいよ。現場でよく話すんだけどさ。あんなイケメンなのにもったいないよな、結婚後も束縛されてるなんて」
なに、それ。
だから、はぐらかすんだ。
だから、見てくれないんだ。
だから、答えてくれないんだ。
じゃあ結局、俺って何だったの？
「こないだ会ったとき、大野にもまた会いたいっていってたよ。今度またみんなで飲みに行くか」
「…そうですね」
「嫁さんが習い事してて家にいないから、火曜日がいいって言ってたな」
そう。彼と会うのはいつも火曜日。
予定を合わせようと提案されるのも火曜日。
こんなこと、他の人の口から聞きたくなかった。
認めたくないけど、女々しいこと言いたくないけど。
ようは、遊びだったってことだよね。
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京(プロフ) - 碧央。さん» 碧央さん、ありがとうございます！詳細な感想までいただけて…本当に本当に嬉しいです！！まだまだ書き続けたいと思いますので、今しばらくお待ちいただければと思います！ (2021年1月24日 1時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - ゆうきさん» ゆうきさん、ありがとうございます！！細かく読んでいただけて大変嬉しく思います。続編はもう少々お待ちくださいませ！ (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - butazch715413さん» ありがとうございます、そう仰っていただけて本当に励みになります！続編は書く方向で進めますのでもうしばらくお待ちくださいませ。 (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
碧央。(プロフ) - 初めまして。毎日読みに来るのが楽しみで続きが気になって仕方ないほどにとても好きな物語でした。切なく胸が痛くなる場面や、ドキドキして高鳴り、にやけてしまう程ラブラブな場面、とても楽しませていただきました！続編読みたいです！お願いします！ (2021年1月23日 23時) (レス) id: c1ed4221ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 京さん、初めまして。京さんの描く色っぽくて魅力たっぷりな大野さんが大好きです。お話の更新をいつも心待ちにしておりました。このお話の続編、是非是非お願い致します！楽しみにしております！ (2021年1月22日 11時) (レス) id: 096605d473 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2021年1月3日 1時
